悲しい歌 ページ7
私は裏口から逃げだした後、裏山に向かう。
着ているのはいつもの白い着物と白い上衣。
リュー「庭には行かないのか?」
楓「行かないよ。
サスケ君達が警備をさらに厳重にしてしまったから。
それと、また銀次さんと出くわしちゃうといけないからね。」
そう言っていると血の池のような温泉につく。
ついたっ・・・・・・!
あぁ、背が高いって足が長いって素晴らしい。
いつもは、めちゃくちゃ時間がかかるのに少し息がきれる程度の短時間でついてしまった。
楓「みんな、もういいよ。ありがとう」
「はい。マスター、おやすみなさい。」
「また、明日ーっ!」
「よい夢を。」
「必要な時はいつでも呼べ。」
4人はどこかに一瞬で行ってしまった。
残った私は、いそいそと着物の裾を捲り足湯をつける。
それもそうだ。
人間のリズムがついた人間の体の私とは違って、
あやかし達は今が活動時間なのだから。
・・・・・少しさびしいな・・・・・・
足湯から上がる湯気の向こうに珍しく舟が飛び交わない綺麗な夜空が見える。
なぜか私の目から涙がこぼれる。
いつもそうだ。
この姿になると、いつも悲しい気持ちになる。
銀次さんに声をかけられるまで歌っていた歌もそうだ。
でも歌わないとっ・・・と思ってしまう。
ふとした拍子にさっきの悪夢を思い出す。
「・・・化け物めっ!!!」
レンスイ「ごめんっ・・・ごめんね・・・
カイ・・・いえっ、楓様・・・楓っ!!どうか生きてください。
私のためにもっ・・・」
ぽたぽたと光を失った異形の手に涙が落ちる。
・・・あぁ、竹林の居心地のいい声は貴女だったのね。
僕の中に力が流れてくる。暖かい、何か。
バタリ、
と。力つきた音が聞こえる。
目をゆっくり開けると青銀の髪と獣の耳と尻尾。
あやかし姿に戻ったレンスイだった。
悲鳴にもならない声が出る。
私の母のような存在。
本当の子供じゃない私を心から可愛がってくれた。
[次、行きます〕
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霞葉 - 凄く面白いです。神作見っけ。…あの、付かぬ事をお聞きしますが名◯偵コナ◯結構好きだったりしますか…？ (2020年6月8日 14時) (
レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - やっぱ何度みてもおもしろいです！更新待ってます！ (2020年5月18日 21時) (レス) id: a1a5906877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりひこ - オモシロイ(^o^) (2019年7月20日 8時) (レス) id: ae0fdfb0e4 (このIDを非表示/違反報告)
桜華舞姫(プロフ) - とても面白くてお気に入りにしちゃいました！更新頑張って下さい。お願いします！ (2019年3月28日 23時) (レス) id: 560a31fb84 (このIDを非表示/違反報告)
桜夜(プロフ) - ありがとうございます！ 頑張ります。面白いと言っていただけて嬉しいです！ (2019年1月30日 15時) (レス) id: ca9811f6aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜夜 x他5人 | 作者ホームページ：http://ｈｈｔｏｔｒｐｌ
作成日時：2018年10月13日 23時
