〔かくりよの宿飯〕正体不明の妹の事情(3)

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そうして。


「…それか素揚げにして朝からバリバリ食ってやる！」


土蜘蛛は今、葵姉に脅されてる。


黙った暁を面白いと思ったのか楓は暁をからかい始めた。



「良かったね。蜘蛛君。葵姉直々に食べてもらえるなんて。」


「よくねぇよっ！ くそっこの史郎の孫娘めっ！」


「うわーお〜。怖い怖い。」



ペタペタと絆創膏を貼られながら怒鳴られても全く怖くない。


楓の言葉を聞いた葵がとんでもないとばかりに否定する。


「いや、流石に食べないわよ…、、不味そうだし」


「…美味そうだったら食べてたの？」


「おっそろしい女だ！ ハッ流石士郎の孫娘だぜ！」


「なんでそんな話になるのよ…。楓もよ。」

「てへ。」

「てへ。じゃないわよ。ったく」


すると雪女が出てきた。


すっぴんなので分からなかったがそれは確かにお涼だった。


雪女のお涼は子供のように“がっつりしたもの”を要求してきた。


「はーやーく！お客が頼んでんのよ！？」



「はいはい」


「葵姉はやっぱり世話焼だなぁ〜。手伝うよ〜」



「ありがと。助かるわー。」



「あら、あんたって料理出来たの？」



「失礼な！ 卵焼きぐらいは出来ますー！」



「…そう。分かったわ。」



「なんか生暖かい目が2名から送られてるんですケド〜。

あ、でもお菓子作りは葵姉より上！、のはず…？」



「…葵。あんた普通の人間より面倒くさい人間を妹にしてるわね。」


「確かにそーね。」


「ヒド！？」

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