お涼 ページ18
銀次さんと話している内に
チビに戻っちゃったので涙ぐみながら
銀次さんと別れた。
あぁ、目線が低い。( ´ ▽ ` )
悲しきことかな。
また波のように落ち着かない痛みが体中からする。
着物の良いところはどんなチビでも
何とか着物の背丈を合わせることが出来ることだ。
銀次さんの前でしゅるしゅるっ、と
糸目でチビの私に戻った時
着ていた着物がぶかぶかになってしまった。
ちゃちゃっと、その場で背丈を合わせることが出来て本当に良かった。
洋服だったらこうもいくまい。
あ、ついでに尻尾と獣耳も元戻りになった。
つまり、消えた。
あぁ、可笑しい事を言っているかもだけど呪いのせいでなったあの姿に戻りたい。
なんか、あの姿の方が落ち着くっていうか、
痛みがないっていうか・・・
呪いのせいっていう感じがしない。
ずっ、と海の思考に沈んでいく。
夢で見る人は龍の鱗を持っていて、
現実の私は獣であろう尻尾と耳を持っている。
もしかしたら夢で見る私は純粋なあやかしで
私に呪いをかけた人なのだろのか。
あぁ!やめやめ!
考えても分からない事を考えても意味がない。
早く帰ろう。
かっ、と開眼してぴゅーっと光のごとく走りだす。
さっ、と裏口から中に入り、
あの紺の着物に着がえ
襖を開け、
中の天井をずらすと
天井裏に繋がる入口が現れる。
そこに木箱に入れた着物を入れた。
葵「楓〜?入るわよ〜?」
げ! (゜Д゜)
葵「お涼がさ〜。ってあんたどうしたの。」
間一髪。
私は全てを元に戻し、正座していた。
うむ。完璧である。完璧過ぎて、心配されてしまった。
ぐったりしているお涼をちらりと見る。
予想は当たっていた。
お布団と水を用意しますか。
楓「状況は分かった。用意するよ。」
目を丸くする化け狸を横目に葵姉は頷いた。
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霞葉 - 凄く面白いです。神作見っけ。…あの、付かぬ事をお聞きしますが名◯偵コナ◯結構好きだったりしますか…? (2020年6月8日 14時) (レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - やっぱ何度みてもおもしろいです!更新待ってます! (2020年5月18日 21時) (レス) id: a1a5906877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりひこ - オモシロイ(^o^) (2019年7月20日 8時) (レス) id: ae0fdfb0e4 (このIDを非表示/違反報告)
桜華舞姫(プロフ) - とても面白くてお気に入りにしちゃいました!更新頑張って下さい。お願いします! (2019年3月28日 23時) (レス) id: 560a31fb84 (このIDを非表示/違反報告)
桜夜(プロフ) - ありがとうございます! 頑張ります。面白いと言っていただけて嬉しいです! (2019年1月30日 15時) (レス) id: ca9811f6aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜夜 x他5人 | 作者ホームページ:http://hhtotrpl
作成日時:2018年10月13日 23時