私は誰？ ページ49
いじいじ、いじいじいじいじ。
葵「もう、そんなに後悔するならやめ解けば良かったのに!」
私は甲板の隅っこで、“の”の字を書いている。
楓「いや、つい、ノリで。」
葵「ノリで。ほうほう・・・ってなるかー！」
ノリというのは勿論、嘘だ。
葵姉の顔が知られた今。葵姉はあやかしに手を出されにくくなる。
分かってたんだけど・・・分かってたんだけど・・・・・・
目立ちすぎたよぅっ!!!
どへ〜っと重い息をはく。
護衛は楽になるけど・・・なんか複雑。
私は半妖と全あやかしにばれてしまった。
っとことは今までどおりこっそり護衛を出来なくなるということで・・・
ああ、こっそり万歳。
だって現世で、葵姉を襲おうとした下級のあやかしを葵姉の前でちょーーっと殺りすぎたら、
その後で凄い勢いで叱られた。
手鞠河童と私を守るためとはいえやりすぎだー、って
あの時は死ぬ覚悟で一生懸命やってたから結果的にやりすぎていた。
その証拠に手鞠河童と会うたび、怯えられていた。
うぅ、悲しい。
小動物を愛でたかった。
○
暁「お帰りなさいませ。大旦那様!!」
あ、睨みつけられた。
その後。
鈴蘭「私・・・私、兄さん・・・」
ほっとしたんだね。
泣き出す鈴蘭さん。
おろおろする土蜘蛛。
女将「お涼!!」
あ、お涼さんのこと忘れてた。
お涼「も、申し訳ありませんでした〜」
あれ、顔赤い。足元も覚束ない。
これは風邪だ。
子供時代。
現世で、里親を転々としていたとき、後継者や子供がいない医者に引き取られたことがあった。
そのとき暇つぶしに資料や治療の手伝い、そして手術。
里親が模型で練習してしたときに手術の仕方を覚え、
人手か足りない時にこき使われ、
空腹のまま閉じこめられた資料室で全て資料を読み覚えた経験が言う。
間違いない。
あとは精神時点で確定だが・・・
大旦那様をちらりと見る。
ストレスで確定だろう。
でもこれは、人間の場合。
体温が低い雪女は分からない。
治療したこともないから。
葵姉を亡き者にしようとした雪女。
彼女をあやかしではなく、人間として心配している自分に気がついた。
隠世に来てからよく見る、誰かの記憶。
現世にいるときは人間の私。
隠世にいるときはあやかしの私。
・・・私は、 いったい
──────────誰なんだろう。
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桜夜 - すみません。大幅にシナリオと設定に変更があります。 (2018年10月29日 18時) (
レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
桜夜 - 改名しました。これからも宜しくお願いします!! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - すいません。今から作品を大幅に変えます。やり方が今ごろよく分かってきました。ご迷惑をおかけします。 (2018年10月6日 23時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - お世話になります。ありがどうございます。 (2018年10月2日 21時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
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