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さて、と。
私を心配する葵姉を大旦那様と共に強引に送り出した後
布団を畳む。
送り出す前に葵姉に言われた言葉を思い出す。
『銀次さんに感謝しなさいよ。あんたを手当てした後
此処まで楓を運んでくれたんだから。』
もう子供じゃないのに言い聞かされるように言われた。
もう子供じゃないのに・・・
この低い身長のせいか・・・
銀次さんも、私のこと子供って思ってるだろうな。
もう中2って聞いたら嘘だって言うだろうか。
そう思うと胸がチクリと痛んだ。
あれ?
ほぼない小さな胸を手布でまかれた手で撫でる。
怪我でもしたのだろうか。
したとしても、してなくても今は風呂に入って
涙と汗とこびりついた血を流したい。
体が人間なみに、傷つきやすくて弱くても、やっぱりあやかし。
普通の人間ではありえないほど傷が治りかけていた。
ひょい、と体を動かし風呂に向かう。
楓「あ、静奈ちゃん。」
風呂の裏口に着いたら静奈ちゃんが外にいた。
そう、私は大旦那様と静奈ちゃんに一定の時間だけ風呂を貸切にしてくれ、と頼んだのだ。
2人とも不思議そうにしていだが、
他人に肌を見られたくないのだ、
現世でも銭湯とか集団で風呂に入るのも断固拒否をしたから。と言うと納得してくれた。
静奈「それでは、また半刻後に。」
楓「ありがとう。静奈ちゃん。」
あんな風に正体がばれても同じように接してくれるなんてやさしいね。
私は一人になった脱衣場で覚悟を決め、あの青い石のネックレスを
────外した。
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桜夜 - すみません。大幅にシナリオと設定に変更があります。 (2018年10月29日 18時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
桜夜 - 改名しました。これからも宜しくお願いします!! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - すいません。今から作品を大幅に変えます。やり方が今ごろよく分かってきました。ご迷惑をおかけします。 (2018年10月6日 23時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - お世話になります。ありがどうございます。 (2018年10月2日 21時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
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