検索窓
今日:7 hit、昨日:12 hit、合計:46,105 hit

天狗の団扇   ページ25

私が目を覚ますと楓はいなかった。


かんざしをカウンターに置いて、気合いを入れていたら


銀「葵さん!大変です!」


葵「あら、銀次さん。今,外に仕事を探しに行こうと・・・」


銀「外? 一体なぜ・・・って、いや、そうではないので! 葵さん、楓さんも

  とにかく、こちらへ来てください!! って、いないんですか!?」


葵「えぇ、私が起きた時にはもういなかったわよ?」



銀「葵さんだけでもいいです。早くこちらへ!」


***


フロントに来ると、天狗と天神屋の幹部と従業員が集まっていた。


大旦那様が私を見下ろす。


この瞳で見られると嫌な予感しかしない。


大「葵、お前・・・・・・天狗のご隠居様に、飯を出したな?」



天狗達がざっ、と分かれる。



松「おおお、葵か。葵じゃあないか。昨晩は世話になったな。おや?楓はどこだ?」


え?松葉様って実はえらい人なの?


葵「か、かえでは起きたらいなくなってたわ。私達ちょっと、喧嘩しててね・・・」


私は声が落ちこむような声になっていることを感じた。


松「そうか・・・しかし、あんな可愛いらしい孫娘同然の人間を

  最後に見れないとはな・・・」



松葉様が落ちこむと


天狗が興味深そうに松葉様を見て、天神屋のあやかし達が騒ぎだす。



[可愛いらしいだと?あれのどこが?]

[分からん。あんな不気味なやつ。]

[ご隠居様の目がおかしくなったのか?]



どうやら本気でそう思っているらしかった。



あんな地味な姿は不気味だったんでしょうけど・・・


それは私のためだったと銀次さんに聞いているから


とても気まずい。


まあ、本来のセンスのよさを見たらその考えも変わるでしょう。



松「葵、葵。お前は倒れていたわしを介抱し、うまい飯まで

  食わせてくれた。わしはお前を気にいったぞ、史郎の孫娘。

  従ってこの天狗の団扇を与えようと思う」


あやかし達が目を見開いて飛び上がる。


『えええええええぇっ!!』


大旦那様も目を見開いている。


葵「でも、良いの?凄いついでに厄介な匂いがするのだけど。」


松「いいから、いいのだ。」


八つ手の葉を握らされる。


松「それはそうとお前は借金のかたとして、ここにいると聞いたぞ。

  借金はうちが払おう。

  なんなら、うちの息子に嫁入りするといい。

  天狗は、人間の娘を大事にするぞ。

  楓も来させるとよい。」


(・・・いやだね・・・)






 

怒り  →←謎  



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.1/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
31人がお気に入り
設定タグ:あやかしお宿 , 封印 , バトル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

桜夜 - すみません。大幅にシナリオと設定に変更があります。 (2018年10月29日 18時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
桜夜 - 改名しました。これからも宜しくお願いします!! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - すいません。今から作品を大幅に変えます。やり方が今ごろよく分かってきました。ご迷惑をおかけします。 (2018年10月6日 23時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - お世話になります。ありがどうございます。 (2018年10月2日 21時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜夜 x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年9月29日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。