継子4 ページ4
炭「A。煉獄さんの匂いがする。」
『えっ。』
同門の炭治郎に久しぶりに会って開口一番にそう言われた。
自分では全く分からないがそんなにするのだろうか。
…するだろうな。
物凄くべたべた触られるから。
『え〜…そんなに匂う?』
炭「ああ。」
『即答かぁ。』
炭治郎は先日、師範と一緒に無限列車に乗り、下弦の壱を倒したらしい。
その時に怪我をしたらしく今日はお見舞いに来ていた。
炭「そういえば煉獄さんの鍛錬ってどんな感じなんだ?凄く厳しいって聞いたけど。」
『あぁ、うん。厳しいね。凄く。』
鍛錬中に身体中べたべたとまさぐられているなんて口が裂けても言えない。
その後炭治郎の同期の友達を紹介されて、善逸が私に抱きつこうとしたので炭治郎から頭突きを貰ってた。
嫁入り前の娘にべたべた触るんじゃない!と言いながら。
そうだね炭治郎。 是非うちの師範にも言ってやって。
喉まで出かけた言葉を必死に飲み込んだ。
.
お風呂で念入りに体を洗い、縁側で月を眺めながら涼む。
これでも匂うのかなと自分の体の匂いを嗅いでみるがやはり分からない。
杏「湯冷めするぞ!」
着流し姿の師範がいつの間にか後ろに立っていて羽織りを肩に掛けられた。
『任務から帰られていたんですね。お出迎え出来ず申し訳ありません。』
杏「いや、いい。」
師範が隣に座り同じように月を眺める。
杏「さっき自分の匂いを嗅いでいたが何かあったのか!」
『あぁ、いえ大した事ではないのですが、久しぶりに会った兄弟子に師範の匂いがする、と言われまして。』
言い終わると同時に師範の腕の中に閉じ込められ鍛え上げられた胸に額が当たる。
腰に足を回されしっかりと拘束されてしまう。
杏「どれ。俺も試しに嗅いでみよう。」
鼻先を髪の毛に埋め匂いを嗅がれる。
思わず師範の着流しを掴めば見えなくても笑ったのが分かった。
だんだんと下に下がっていき耳に息を吹きかけられ、変な声が出る。
首筋に鼻を押し付けて匂いを嗅がれ、背中がぞわぞわと栗立つ。
『師範、やめ、ぁ…ほんとに、し、はん!!』
ドン、と強く師範の胸を叩くと止めてくれた。
はぁ、はぁと息が乱れ、涙目になりながらも師範を睨めば意地悪そうな顔をしていた。
杏「からかいすぎたな!」
ぽん、と頭を撫でられ師範は部屋に戻って行った。
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ホノハ - 煉獄さんが怖いけど、そこもいい!! (2021年11月11日 18時) (レス) @page9 id: 8dccd387ce (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - きなこむしさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けたようで何よりです!!!読んで下さりありがとうございました!!! (2021年1月29日 10時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
きなこむし - 煉獄さんは純愛じゃなくヤンデレ一択!しかも千寿郎君もヤンデレ?兄弟で素晴らしいです!ぜひまたの作品を楽しみにしています!素敵な作品ありがとうございました (2021年1月29日 0時) (レス) id: 965738ec66 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 澪さん» そんな事無いですよ。褒めていただいて嬉しいです!ありがとうございます!!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 椿さん» いえいえ!!椿さんの神小説が表現力と語彙力が激高過ぎたので影響されたのかもしれないですね!(>v<# (2020年3月20日 20時) (レス) id: 001cac99b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2019年11月15日 19時