気絶させられて目が覚めたら炎柱の継子にされてた上にセクハラされる。

継子25 ページ25

目が覚めて、まず目に入ったのは知らない天井だった。






蝶の髪飾りを着けた女の人が目を覚ましましたとそばにいた大柄な男の人に声をかける。








杏「良かった…！縁側から落ちたんだ、覚えているか？A。」









A？






Aって誰？







Aって私のこと？








『あの、Aって私のことですか？』








そう聞けば、男の人は大きな目を更に大きく見開いて、隣の女の人を見る。




女の人も困ったような顔をして私を見た。









し「私は胡蝶しのぶと言います。こちらの男性は煉獄杏寿郎さん。貴方の旦那様ですよ。」


『…え。』








私が訝しげに胡蝶さんを見れば、悲しそうな顔をした。









し「ご自身について、何か覚えていることはありますか？些細なことでも構いません。」


『…えっと……。』









何も思い浮かばず、冷や汗が垂れる。




私って？





私ってなに？









『…すみません、分からないです。』


し「…そうですか。では、私からいくつか貴方について教えますね。
まず、お名前は煉獄Aさん。旧姓は東雲さんです。歳は15歳でこちらの煉獄さんと昨日、祝言を挙げました。
それと、Aさんは子供を身篭っていて、昨日縁側から転落しましたが子供は無事でした。」









ここまでは大丈夫ですか？と聞かれ、とりあえずはいと答える。




子供。





私に子供がいたのか。









し「頭を強く打ちつけたようなので、恐らくその衝撃で記憶を失ってしまったのでしょう。
これから、記憶を取り戻すために一緒に頑張りましょうね。」








そっと手を握られ、反射的に握り返した。

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