胃腸風邪 ページ43
健人side
健「えっ…勝利どうした！？」
扉が開いたと思ったら目に飛び込んできたのはぐったりと壁に寄り掛かっている弟の姿だった
同時にどことなく胃液のような異臭もして、もしやと思いながらとりあえず座り込んでいる勝利の身体を抱き起す
健「勝利…！勝利…！」
軽く肩を揺すりながら声を掛け続けると、暫くして閉じられていた瞳はゆっくり気怠げに開けられた
勝「……っ、健人…兄ちゃん……？」
健「どうしたんだよ、吐いたのか？それとも腹痛？！」
勝「……ぅ………どっちも……」
苦しそうに眉間に皺を寄せながら答える勝利
長い時間トイレに篭っていたから、きっともう相当な量吐いたんだろう。今は吐きそうというよりとにかくぐったりした様子で、脱水の方が心配だった
健「勝利、病院行って点滴してもらおう」
勝「……うん」
勝利も自分で脱水気味なことは分かっているのか素直に頷いてくれて、一先ずポケットに入れてあったスマホで風磨に電話をかける
風『……もしもし？』
今自室にいるはずの風磨は、寝起きだったのかどこかぽやっとした話し方で、起こしてしまったことにほんの少し罪悪感が湧く
健「もしもし？起こして悪いな風磨
今1階のトイレにいるんだけど、勝利たぶん胃腸炎で脱水になってるっぽくて…病院連れて行きたいから車まで運ぶの手伝ってくんない？」
風『まじ？わかったすぐ行くわ』
電話を切ると風磨は言葉の通り直ぐに駆け付けてくれた
その表情は先程まで寝てたとは思えないほど真剣な顔付きで、勝利がぐったりしている姿を見て目に留めると顔を強張らせる
風「うわ、めっちゃしんどそうじゃん」
健「多分相当な戻してるし下してると思う
救急車呼ぶ程ではないけど早く病院連れてってやりたくて…風磨そっち側の肩支えてくれる？」
風「了解」
健「勝利ごめんな、ちょっと動くぞ」
そう声を掛けてもうほとんど力の入っていない身体を、俺と風磨で両肩を支えるようにして立ち上がらせる
俺は廊下に出て適当に勝利に上着を着せ、財布とスマホと保険証を引っ掴んで車に乗り込んだ
健「風磨後ろでいい？」
風「いいよ、勝利の様子見とくわ」
健「これ吐きそうだったら使っていいから」
風「うす」
後部座席に風磨と勝利、運転席には俺が座る
ビニール袋を渡しつつ
勝利の身体にあまり負担を掛けないように安全運転を意識して俺はアクセルを踏み込んだ
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紫苑(プロフ) - 雨さん» そのように言って頂けてとても励みになります！ありがとうございます！これからも読んでいただけるよう更新頑張ります😊 (2022年2月18日 23時) (
レス) id: 5a1aac4853 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - いつも見てます！紫苑さんのペースで頑張ってください！お話大好きです！ (2022年2月17日 0時) (レス) id: 86d36c49a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 雨さん» 雨さんリクエストありがとうございます。なるべく早く更新できるよう善処しますので、暫くお待ちいただけますと幸いです😊 (2022年2月16日 23時) (レス) id: 06fd90b932 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 健人くんの胃潰瘍のお話がみたいです (2022年2月16日 8時) (レス) id: 86d36c49a2 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 中途半端でもいいのでお願いします (2022年2月13日 0時) (レス) id: 5e65e2d11c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2022年1月30日 0時
