11時 ページ22
そのまま、背中を手の平で押されて半ば強制的に前に進まされること数分。気疎さを覚えながらも彼を見ると、どうやら彼なりに良い服を探してくれているみたいだ。
「おっ、アレなんてどうです?」
「……ボーイッシュ過ぎませんか?」
「そうか? よく分かんねぇな……」
こんな感じの会話が三、四回続いた後、ふと一着の服が目に留まる。
「あっ……あれ可愛いです!」
「ん、どれだ?」
立原さんから離れてその服のもとに行く。
――『アニバーサリー・ブロンド』。
愛らしい百合のようであり、王の様な威厳も感じる。
「……気に入ったのか?」
そっと立原さんが後ろに立つ。
「はい、でも……お値段が……」
「ジーサン云ってたとおり、“俺達は首領からアンタの服を買うように言われたんだ”。一丁前に値段の事なんか気にすんな」
そう言って定員を呼び出すと、即購入してしまった。
いいのか。
「いいんだよ、買うために必要なモノは受け取っているんだ」
「“必要なモノ”って……」
ひょっとして現金?
……いや、カードを彼が取り出していたということは、そういうことなのだろう。
「他に欲しいやつはあるのか?」
「いえ、今のところは……」
「じゃあ、また見に行くか」
彼は流れるような動作で私の背に再び手を
「ま、待ってもらってもイイですか?!」
置かれるのは勘弁だ、と彼の行動を止める。
「……どうしたんだ?」
「も、もうちょっとココを見て行きたいなー、と……」
そう言うと、納得したのか手を降ろしてくれた。良かった。
「あの、立原さん。良ければ、ですけど……選びながらお話でもしませんか?」
「ん?あぁ……いいぞ」
(へメロカリスに寄す)
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臣民(プロフ) - 坂竹会長さん» 返信が遅くなってしまい、誠に申し訳ありません……!お互いに無理のない程度に頑張っていきましょう!^^ (2019年6月6日 21時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - すッッッッッッッ(殴みません((!! 習い事の試験やら、学校という悪魔やら風邪やらなんやらで全然開けてませんでした…;;(笑)続編…!!更新頑張ってください!!私も頑張りまs((蹴発火 失礼しました_;;ーд#_ (2019年6月3日 8時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
臣民(プロフ) - もくれんさん» ありがとうございます!より一層、精進してまいりますので、よろしくお願いいたします! (2019年5月12日 22時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
もくれん(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張って下さい! (2019年5月12日 18時) (レス) id: b1b6b426cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:臣民 | 作成日時:2019年4月21日 19時