【文豪ストレイドッグス】幼女に「お母さん！」と言われた

第十九話　The Great amusement park ページ27

エリスちゃんとの約束通り遊園地です。
メンバー？エリスちゃんと二人っきりです。

流石に首領が何日も抜けるのは問題、ということで。


「お母さん！ジェットコースター！」
「うん。行こうか」


童心に帰れる素晴らしい場所だ…
そう思い並んで歩いていると…


「お、母さん…」
「ん？」


気づくとエリスちゃんがガタガタ震えている。
はっ、と前を見ると…


「おや？Mrs.A。やはり取引は失敗か」
「どちら様ですか」


エリスちゃんの震えようから少々強く言う。
こんなに小さい子を怯えさせるなんて…！


「俺は組合団長だ。フランシスで構わないよ」
「！」


この人が私を材料にした…！


「言っておくが下見だよ。
　ここは中々に良い遊園地だから買おうと思ってね」
「ご自由にどうぞ」
「そう怒らないでくれ。本当に今は下見なんだ」


今は、ね…


「そうだ。部下の失礼のお詫びに奢ってあげよう。
　食費、土産代なんでもい」
「結構です」
「…何故だ？喜ぶんじゃないのか？」
「そこらの下衆野郎と一緒にするんじゃねぇよ」
「…！」


行こうか、とエリスちゃんの手を引く。
後ろから「あ、おい！」と声がするが無視する。

にしても自分でも吃驚する口調になった…


「……ごめんねエリス。怖かった…よね。本当にごめ」
「カッコイイ！」
「え？」


思わず素っ頓狂な声が出る。
カッコイイかぁ…子供って不思議だなぁ…


「あの、少しいいですか！」
「へ！？あ、あの」
「あ！この国ではまず自分から名乗るんでしたよね！
　ルイーザ・メイ・オルコットです！
　フィ…フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド様を見ませんでした！？」


…ごめん。さっき会った。


「あ、あっち…だったような…」
「有難う御座います！」


と、言ってすぐに行ってしまった。


「…何で教えたの？」
「悪いのはフランシス。オルコットさんは悪くないから」
「お母さん優しい！」
「有難う？」


これを優しいというのか。思わず疑問形になる。
子供はやっぱり不思議だ…


「あ、ジェットコースター！」
「お母さん早く行こう！」
「う、うん！」


　


(遊園地は意外にハード)

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Mrs.…英語で 夫人
The Great amusement park…英語で 華麗なる遊園地
フランシスさんの異能の“華麗なる”がThe Greatだったので。

一気に異国出します。

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