雫 様リクエスト わん! ページ24
…朝です。
そうです朝なんですよ。
なのに…
「え、エリス〜…?」
「…」
反抗期ですか。1日どころか1か月、もしくは1年耐えろと。
エリスちゃんに無視される鴎外さんの気持ちが分かる気がする…。
「ねぇ、何か作ろうか?」
「…」
「お母さん頑張るよ!」
「…」
もう胸が痛いです。無理です。
耐えれっこなかったんです。
「……クッキー」
「任せて!今すぐ作るからね!」
今の私にはどんなに小さい声も聴きとれる自信がある。
即刻調理場に行きクッキーを仕上げる。
虫歯とかダイエットの可能性も考えて
エリスリトールを扱う。
どんな悩みがあるんだろう…
流石に悲しいどころか不安になってくる。
「出来たよ!」
皿いっぱいのクッキーをエリスちゃんの前に差し出す。
だが手を付けようとしない。
「大丈夫!太らないし、虫歯にもなりにくい素材だよ!」
まだ手を付けない。
「…何かあった?相談に乗るよ」
するとエリスちゃんは口を開いた。
しかし、スグに口を閉じる。
「…」
もう私も何て言ったらいいのか分からない。
もうこの状況が打破できない。
待てよ…確実に困ってる人が一人いる。
スグにその人の場所に向かう。
「鴎外さん!」
「ああああ…エリスちゃん…」
ダメでした。手遅れでした。
いや、もっと頑張れ私!
「鴎外さん!何でエリスちゃんが“ああ”なったのか考えましょう!」
「服買おうって言ったけどダメだったよ…」
「ならクレヨンやスケッチブック?」
「最近買ったよ…凄い厚いやつ…」
あ、万策尽きた。
「…どうしましょう」
「私が聞きたいよ…」
「むむむ…一回戻りましょう?」
2人でエリスちゃんのとこに戻る。
クッキーの量は変わってない…。
「クッキーじゃないか。エリスちゃん食べないの?」
「食べたい」
「「しゃ、喋ったああああ!」」
鴎外さんと手を取り合って喜ぶ。
「な、なら何故食べないのかい?」
鴎外さんの興奮のしようがスゴイ。
「口、内炎…痛い」
「「…」」
どうりで喋らないし食べないわけだ。
「なら治ったらクッキー食べよう?
だから頑張って治してね?」
「…」
喋らないが頷く。
「にしても良かったよ口内炎で…
反抗期だったら耐えれなかったよ」
「そうですね」
エリスちゃんが“自分は良くない”と目で訴えているのは知らない。
(口内炎オチで良かった…のか?)
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臣民(プロフ) - ハニーさん» まだエリスちゃんの正体が明かされていない時でしたからね……。その設定で大丈夫だと思います! (2019年2月3日 10時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 此処でのエリスちゃんッて普通の子供設定なンですか? (2019年2月2日 16時) (レス) id: ec7085eabe (このIDを非表示/違反報告)
エリザベート(プロフ) - 4番希望で!! (2016年9月1日 12時) (レス) id: 4126f800ee (このIDを非表示/違反報告)
みるの - 4を希望します! (2016年8月31日 1時) (レス) id: ae8c0f0041 (このIDを非表示/違反報告)
夜月☆彩(プロフ) - 1が読みたいです! (2016年8月30日 22時) (レス) id: 89f03b0b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:臣民 | 作成日時:2016年7月28日 22時