ささえあい。 (ページ40)

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日に日にグラチャンバレーは近づき、マサさんと一緒に居る時間も限られてくる。毎日の練習はとても充実しているけど、離れ離れになってしまう寂しさが日に日に募っていった。

『っ！』

「めっちゃごめん！！」

ボーッとしてたら、私の横をスパイクされたボールが掠めた。打ったのは清水さんだった。

「大丈夫！？怪我無い！？」

『はい、大丈夫です。すみません…』

「いやいや、ごめんな…」

ボーッとしていた私が悪い。普段なら避けたり取ったりしているし、集中していない方が悪い。清水さんが謝る事じゃないんだ。

『…がんばる』

以前、マサさんが口にしたその言葉を自分に言い聞かせた。マサさんが何を思ってそう言ったのかは分からないけど、私は今私に出来る事をやらなくちゃならない。

ここに居る理由…昴くんとマサさんに恩返しをする為。

その為に、マネージャー兼心理カウンセラーとしてここに居るんだ。私がくよくよしてどうする。

『マサさん、石川くん、お疲れ様。この後は雑誌の取材だよね？』

「うん。あ、カメラ大丈夫だったの？」

『練習は非公開だから大丈夫。あとは選手達と体育館の外で交流しなければ…！』

「よく喋ってるもんな」

「みんな寺島さんが大好きだからね。マサさん…何、ムッとしてんの？」

「してない」

「してるよ」

「してねえ！」

『まあ…それが仕事というか何と言うか…石川くんの言う大好きかどうかは知らないけど…』

その仕事の中には勿論2人も入っている。

『いってらっしゃい』

「「いってきます」」

体育館で2人を見送って振り返るとマサさんと石川くんよりも背の高いMB2人…小野寺くんと山内さんが立っていた。

『お疲れ様』

…びっくりしたぁ…ガタイというよりタッパ(←小野寺くんに教えてもらった言葉です)に驚いた。春から一緒に居るのに驚いてごめんね…
でもそれらは表には出しません。

『2人共調子良かったね』

今日も私はマネージャー兼心理カウンセラーです。