腐れ縁 ページ1
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まあ、私と純也は幼稚園からずーーっと一緒、所謂幼馴染で親同士が仲良くて家族ぐるみで付き合いのある腐れ縁ってやつ。でも中学生になった頃から純也はサッカー部に、私はバスケ部に。お互い試合や遠征で忙しくなってその頃から話すことも無くなったし、会うことも無くなった。
そんな日が続いてたある日の夜。部活が終わるのが遅くなってしまって帰るのが遅くなった。最寄りで電車を降りて家まで歩く。家に近くなってきて、付けていたイヤホンをケースにしまい前を向くと家の前の電柱に寄りかかっている人影が。
恐る恐る近付くと私の知っている背が小さくて私としか話さない純也じゃなくて背が高くてなんか、…悔しいけどかっこよくなってる純也がポケットに片手を突っ込んでもう片方の手でスマホをいじって電柱に寄りかかって立っている。
誰に用があるのか、別に私には関係ないし、通り過ぎて家に入ろうと思った瞬間、手首を掴まれて私は動けなくなった。
『 え、な、、なに？ 』
「 久しぶり 」
『 あ、うん 』
「 あー、、…あのさ、Aって今彼氏いんの？ 」
『 あー、え、…は？ 』
何を聞かれるのかと身構えていたらそんなことを聞かれて思わず心の声が漏れてしまった。てか、なんで顔赤いのさ。
そういえば今まで見たこともなければ、聞いたこともない純也の好きな人や彼女という存在。私も純也も同じ高校だけど、純也の周りには大体可愛くて綺麗でスタイルのいい先輩やら後輩やら同い年やらたくさんの女の子がいる。でも当の本人はスマホに釘付けで相手にもしないし目も合わせない。
そんな純也が唯一目を合わせて話す女子がたまたま私ってだけで、私が目を合わせて話さなくなったらきっと他の人に同じ事をする。純也を好きだと気づいてからこんなことしか考えられなくなった自分に嫌気がさす。
『 いないけど 』
「 そ、、。それだけ、じゃあな 」
『 え、それだけなの 』
「 明日朝一緒行こ 迎え行く 」
純也の独断で明日の朝純也と行く事になった。
私に拒否権ないのか……？
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作者名：ハマダ | 作成日時：2023年11月6日 0時
