いーち ページ2
ジリリリリリと目覚まし時計のカーテンコールで眼が覚めた。
まだぼんやりとしか認識出来ないカーテンを開け放つと、部屋に太陽のオレンジ色の光が指す。
眩しい。眼に直で日光が入った。うん、眩しい。
開かない目を擦る。
擦った後に外を見ると、くっきりとヨコハマの景色が映し出された。
『ぼちぼち出勤するか〜。』
と、のんびりと準備を始めた、何故余裕があるかって?
今は午前4時である。
出勤時間には十分に間に合う。
空っぽの冷蔵庫から大量にストックされている栄養ゼリーをとって一気に吸った。
ジュッ、と少し酸っぱいゼリーが喉に流れ込んで行く。
ポイっと、用済みになったゼリーのパックを塵箱に投げ棄てる。
シンプルで真っ黒の通勤バックに資料とパソコン、軽いメイク用品と貴重品を投げ入れる。
そして、狭いコンパクトキッチンに付いている籠の中に入った精神安定剤をポケットに詰め込んだ。
この間なんと僅か10分。
スーツのネクタイをキチッと締めると、出勤できるようになった。
がちゃんと、自分の部屋の扉を開けると、日光が入り込んで、埃が映し出された。
掃除もしないとな…
と、無限ループの思考を繰り返して家を出た。
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作者名:メレンゲドール | 作成日時:2023年8月22日 20時