憧れ【Valkyrie】 (ページ10)

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先輩ページ10

『あ、あの。こ、これを…。』

震えた手で飴を差し出す。

1対1で話すなんて無理…。友ちゃん、紫之ちゃん…。助けて…。

「んあっ！それ探してた飴ちゃんや…！」

嬉しそう…。飴ちゃん見つけてよかったぁ…。

あの笑顔だけで何でもできそうな気がする。

「見つけくれてありがとな〜。俺、飴ちゃんないと、元気で〜へんから…。」

『あっ、はいっ！たまたま見つけただけなので…。』

「たまたまでも、ほんまに助かったわ〜。なんか、お礼させてほしいんやけど…。」

『あ、で、できたら…』

「できたら？」

『サインください…！！』

目を丸々にして驚いている。だ、だめなのかな。

「んあ、そんなんでええの？嬉しいわぁ…」

『は、はい！影片先輩の声もスタイルも綺麗な目も全てが大好きです。』

い、言ってしまったぁ…。急に告白し始めたやばい人だと思われちゃうかな！？

ちらっと影片先輩の方を見ると、顔を真っ赤にして固まっていた。

「んぁあ、こっち見んといて…。そんなこと言われたら照れてまう…。」

そう言って顔を一生懸命隠す先輩。

どうしよう…すごく可愛い。