大好き ページ13
プルルルルル
電話を掛けてみるけど出ない。講堂に行っても見当たらない。
『教室かな…』
教室に向かおうと歩き出すと後ろから抱きしめられた。
「見つけましたよ…Aくんっ」
「Aっ!」
2人とも涙目で離さないというようにギュッと服を掴んでくる。
『友ちゃん、紫之ちゃんっ。ご、ごめ』
「事情があるんだろ。Aが連絡なしで勝手に家に帰ることはないし、学院内にいることは知ってた。けど、ここまで遅いと心配するからなっ!無事でよかった…」
怒ってるけど、抱きしめてくる腕は優しくて、泣きそうになる。
『友ちゃん、心配させてごめんね。』
「もういいよ。Aが無事だったし、今度は連絡しろよ」
『うん…!』
友ちゃんが俺から離れて、ずっと引っ付いてる紫之ちゃんに話しかける。
「はーじーめ。そんなギュッとAを掴んじゃ、Aが苦しいって。」
涙をぽろぽろ流して僕から離れる紫之ちゃん。
「心配したんですからねっ…」
『紫之ちゃん…。ごめ「でも、Aくんが見つかって良かったですっ…!」
そう言って紫之ちゃんがにっこり微笑む。
2人の優しさに胸がいっぱいになる。
こんなに優しい親友を泣かせて僕は馬鹿だなと思い、2人を絶対心配させたくないと心に誓った。
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かの(プロフ) - 早く続きが見たいです (2022年9月16日 0時) (レス) id: dd2e4eaf70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もか* | 作成日時:2022年7月16日 18時