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入学式後の教室は騒がしかった




「担任の先生だろだろー?」




「イケメンかなあー?」




「美人で巨乳がいいなあ…」




今クラスで話題となっているのは




担任の先生はどんな人かということだ




海「なあ、Aはどんなやつだと思う?」




彼は、唯一同じ中学校出身の、船津海




若干人見知りの私は、彼が隣の席で安心した




『え…、誰でもいいんだけど』




海「俺も」




『ただ、国語担当はやだな…』




海「なんで?」




『ほら私、国語の成績すごく悪いから、ちゃんと授業受けてないのかなって思われて、偏見とかされるじゃん、中学の時もそうだったし』




海「ああそっか」




そう、私は国語が壊滅的に苦手




ただ苦手なんじゃなくて、トラウマがあるのだ




私の親が塾を経営しており、昔から国語は父親に教わっていた




父親は暴力的で、1門でも問題を間違えただけで殴ってくるほどだ




そのせいで塾生はだんだんと減っていき




その不満を私にぶつけるように殴りかかってくる




そのことから、私は国語を頑張るのではなく




勉強をしないようにした




そうすれば、殴られることはなくなった




中学時代の国語の先生もそうだった




授業後に、わからなかったことを聞きに行ったら




「こんなのもわからんなんて、出来損ない生徒だ」




って、グチグチと言ってくる




それから、国語なんてまともに勉強していない




『国語とか、本当に嫌いだし』




海「もったいないよなー、他の教科の順位はほとんど1桁なのに、国語は最下位だから総合1位とったことないんだろ?」




『別に1位とったところでなんもないから』




私は成績なんて気にしない




でも、周りの目は気にする




特に担任の先生なんて、大学受験等にも関わってくるだろう




もし国語担当の先生だったら、




それは終わったようなものだ




キーンコーンカーンコーン…




?「はい、席につけー!」




教室に入ってきたのは




20代くらいの中肉中背の男性




「やば、イケメン!」




「若ー!かっこいい」




クラスの女子達は、そんな会話をしている




たしかに整った顔立ちだとは思うけど、それがどうした




?「自己紹介するなー」




先「今日からこのクラスの担任になる、草川拓弥だ!えー、国語担当です!1年間よろしくな」




え、




待って




国語担当……?




あ、




終わった




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作者名:kiri | 作成日時:2017年10月8日 13時

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