愛すべき君にさよならの花を

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少しだけ残った冷めたココアを机に置いて、手袋をとった。




なんだかとても広く感じる部屋の中、小さく縮こまり座った。





ガランとした部屋の空気が、またわたしを悲しくさせる。





このまま小さくなって、行方も分からなくなって、





そうしたらテヒョナは少しでも私のことを心配してくれるだろうか。





少しでも、私のことを記憶に残して置いてくれるんだろうか。





こんなことを考えるなんて、





テヒョナ、傷は思ったよりもずっとずっと深そうだよ。





好きだよ、ずっと好きだよ、愛してたんだよきっと





これからもずっと一緒に居られるなんて、なんの根拠も持たずに思っていた。





♩〜



ジミン無事家ついた?





通知画面で文面を確認して、着きましたよ、と心の中で言ってそっと携帯を置いた。





ジミンさんが私に向ける視線はきっと同情だ。





でも、今はそっとして置いてほしい。





そんな自分勝手を許してほしい。





こぼれ落ちる涙とは反対に、癒えない傷を抱えていたい。




こんな形だって、テヒョナを感じられるものが無くなっていくのが怖いんだ。




そんなことを考えていた。





私がテヒョナから消えてしまうのが怖い。


テヒョナがいつか私から消えてしまうのが怖い。





やっぱり今日は情緒が安定しない。





明日はきっと、





「・・・いい日になるよ」





言い聞かせるように呟いた。

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