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ジミン会いたい
携帯と財布だけ持った私は勢いよく玄関を飛び出した。
早く行かなきゃ、そんな気がした
横断歩道も脇目も振らずに走り抜ければ、クラクションの音にハッとさせられる
「・・・何やってんだ」
待ち受けを見ると時刻は2時過ぎで、
終電なんて当たり前に終わってて、
今行って何ができる?どうなる?なんで行こうとしてる?
「好き、なのか」
好きなんだ、私はちゃんとジミンさんが好きだったんだ
契約なんて形をしてる私たちの関係にとって、きっとそれが終わりになる
ジミンごめん、なんでもない 笑
そんな彼から追って届いたカトクに自分の無力さと言いようもない恐怖を感じた
何もできない、
与えられたものをただ受け取って、ただ消費する
それが私が彼のためにしなければいけないこと
それ以上もそれ以下も私はしてはいけない
『Aって呼んでもいい?』
『ジミナって呼んでみて、チャギヤーって呼んでごらん』
そんな初々しい会話をして、
今日初めて繋がれた手が、
ジミンさん、ジミンさん、会いたい
できることならあなたの隣でこれからも一緒にいたかった
♪〜
「ジミンさん、」
「どうした?さっきの気にした?ごめんなんでもないんだ」
「・・・私も、私も会いたいから、」
「え、」
「ごめんなさい、」
「なんで、謝ってるの?」
「・・・っ」
「泣いてるの?どうしたの?今どこ?」
「・・・っ、好き」
「・・・な、に?」
ほら、すごく驚いてる。きっと落胆している。
「ジミンさんが、好きだから」
「A、」
「これで、終わりかな」
「待っ、」
一方的に切った電話の暗くなって行く画面が、今日はやけに悲しく感じた
今頃何が起こったのかなんて考えているかもしれない、
私も分からない、
ただ彼のことを好きになっていて、なんだか彼のそばから離れないといけないと思った。
彼の望む姿の私は、きっと傷ついて自分一人じゃ立てなくて、
だからこそ、望まない姿を少しだって見せたくなかった
短時間で起こったことに自分の頭だってついていかない
ああ、私も平気な顔で嘘をついて生きていけたら、
あの日あんなに傷つかずにすんで、
今だってこんなに自分がわからなくなることなんでなかったのに
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●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» 主人公を不幸にしたがる癖が発揮されちゃってますね 笑 読んでくださって本当にありがとうございます!! (2018年2月16日 14時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 胸が苦しいです...ああ、ほんとつらい;;;;更新楽しみに待っております^^ (2018年2月16日 10時) (レス) id: 35241c8ff2 (このIDを非表示/違反報告)
●(プロフ) - ひなさん» 返事遅くなってごめんなさい!そんなこと言ってくれるんですか?笑 最高に嬉しいすぎます。ありがとうございます!! (2018年1月25日 19時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 前回のやつも見ました〜! 最高で涙とまりませんw更新まってます^^ (2018年1月2日 19時) (レス) id: 6372a6615d (このIDを非表示/違反報告)
A。 - はい!ずっと読みますよ!!!w (2017年12月30日 7時) (レス) id: 55b9aadcae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:● | 作成日時:2017年11月25日 0時