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「おはよう、凛。」
昨日は実践できるようなもので怖いのはほとんどなく、諦めて凛に聞くことにした。
「うん、おはよう、千咲。収穫はどう?」
「ぜんっぜん、怖いのなんてない。…凛は?」
「ううん、こっちもダメ。」
「うーん…こうなると、奥の手を使うしかない…」
奥の手?奥の手と聞いて、私は咄嗟に思い浮かぶことが出来なかった。
奥の手と言っても、怪談に奥の手なんて存在するのか?
「奥の手って、何?」
聞いてみると、凛は
「…図書室に行くの、先生なら何か知ってるかもしれないでしょ」
「確かに、そうかもね」
「なら、昼休みに行ってみる?」
昼休みなら時間も長いし、充分に行けるはず。
ほんとは放課後に行きたかったけど、放課後はこっくりさんをやることになってるので、
無理だった。
「うん、行こう。」
凛も昼休みに行くことに賛成してくれた。
ー
昼休み、私と凛は図書室に入って野宮先生に聞いてみることにした。
「あら、篠山さんと北野さんね?」
(実は千咲ちゃんが篠山、凛ちゃんが北野さんです)
先生はにこにこと微笑みながら、後に「どうしたの?」と私たちに聞いてきた。
すると、私は凛の方を見て、「私が言ってもいい?」と言うと、
凛は「いいよ」と言うので、私が返事をすることにした。
「実は今度の怪談コンテストに応募するんですけど、あんまりいい怪談がなくって」
「なるほどね…、それならインターネットにもありそうだけど…」
「実践出来るやつの方が私達もできていいかなと思ったんです」
「わかったわ、篠山さん、北野さん、ちょっと待っててね、怖い本を持ってくるわ」
そういうと篠山先生は、怖い小説などがある方に向かって、本を数冊持ってきた。
「うーん…これくらいしかないけど、参考になりそうなら貸すわ、」
凛と私のふたりは、野宮先生に向かってありがとうございます、と返事して
すぐ取れる1番上、2番上の物を取ってちらっと内容を見てみた。
「…凛、これ、借りる?」
「一応借りよう。」
2人で小さい声で話しながら会話をする。
その後、借りることに決めた私達は野宮先生に、この本を借りますといって借りることにした。
それから放課後になると、ランドセルの中にあの怖い本を入れて、凛の元へ駆け寄った。
「凛、今日こっくりさん、やるの?」
聞くと、そこの近くの公園でやるらしく、集合することになった。
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