実践 ページ2
「でも、どうやって試すの?」
思ったことをそのままに伝えた。
すると、凛は
「実践出来るやつ…あるでしょ?例えばこっくりさんとかひとりかくれんぼとか!」
「確かに、それは分かるけど…こっくりさんとかも、ひとりかくれんぼも結局最後まで全部終わらせなきゃいけないし、…こっくりさんはいいとして、ひとりかくれんぼはまずまずどうやって1人になるの?」
ひとりかくれんぼとなれば、1人にならないといけないし、お風呂とか人形とか…
そうやって色々考えると、やっぱり無理だと思った。
「うぐっ…確かに、」
凛はうーん…と唸る。
その時、私に一つの怪談が思いついた。
「ねぇねぇ、この怪談は試せるんじゃない?」
「ん、なぁに?」
「えっとね、お前は誰だって言うだけなんだけどさ…」
ーーーーーーーーー
「ねぇねぇ、お前はだれだ?って、言ってみてよ、」
「いいよ、言ってあげる。…お前は誰だ?」
「それをね、1日1回絶対言うのよ、そしたら自分の本当の顔が出るんだってーw」
「…えぇ?ほんと??ならずっと言ってあげようか?」
「ダメダメwそんなの絶対嘘だって」
「いいじゃんいいじゃんw」
そんな話をしながら、次の日。
私は洗面台の鏡の前にたって、顔を洗おうとした。
…その前に、「お前は誰だ?」と言ってみよう。
「お前は誰だ?」
「やっぱり、なにもおこりゃしないか…」
なんて思うが、また明日も言おう、なにか変わるかもしれない。
なんて思いながら顔を洗った。
次の日。
「お前は誰だ?」
そのまた次の日。
「お前は誰だ?」
と言っているうちに、いつもより鏡を気にすることが多くなった。
どうせ今日も変わってないだろう、なんて思って鏡を見た。
「…ひっ、」
そこに映ったのは、私がニヤッと笑う顔。
うそ、私今そんな顔してない。
なのに…なんで??
その次の日。
また鏡を見る。
すると、鼻のパーツが前よりおかしくなってる。
目も。口も。
なんで、なんでなんでなんでなんでなんで
ーーーーーーー
「まぁ…長いから多少省略したけど、こんな感じだよ」
「うわ、怖…でも、これを試す気にはならないな」
やっぱり、そうだよね。なんて思いながら凛の顔を見る。
…自分の顔が変になったら嫌だし。
ちなみに、この後は精神が崩れるらしい。
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