10.煌めく ページ10
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その後、私達の舟は漁師を乗せたまま、
岸まであがり、その男を火の元に連れていった。
男は濡れた服を着たまま火に両手をかざしている。
そんな男を気にして、杉元が脱ぐように勧めるが
男は恥ずかしいといい理由で脱ぐ事を渋った。
「毛布使う？」
杉元が自身の白い毛布を男の肩にかけてやれば
男は頬を赤く染めて申し訳なさそうに眉を下げた。
私は、アシリパさんに作って貰った竹の水筒を鞄から取り出して、火の元に置く。
『温まったら飲んでどうぞ』
「あ、ありがとうございます…！」
男は心底嬉しそうに笑う。
しばらくして、男は番屋に着替えを取りに行った。
私は杉元とアシリパさんに振り返る。
「あの番屋に今日だけでも泊まれないかな」
『私が聞いてこようか？』
「いや、私達は辺見和雄の顔を知らない。
下手に別れるよりまとまって動こう」
私達は先程の漁師を追いかけて、番屋に向かった。
番屋に辿り着くと、杉元が窓の奥の男に声を掛ける。
男は杉元が窓を叩いた音に、大袈裟に驚いた。
その様子にほんの少しだけ違和感を感じる。
「ここの番屋に今日だけ泊まらせて貰えないかな？」
「………後で親方に頼んでみますよ」
男は青筋を浮かべながら、笑った。
その顔に違和感が少し膨らむ。
暫くすると、男は番屋から出てきた。
何やら私達にお礼として漁場を案内したいらしい。
*
「これはニシン粕というもので、売れ筋の商品なんです」
男はそう言うと、とても大きな包丁を取り出した。
説明によると、その包丁は玉切り包丁と言って
この大きなニシン粕を切るための道具なんだそう。
男は杉元にそれを体験させたいらしく、
玉切り包丁をやや強引に持たせた。
「これを切ればいいの？」
杉元は、玉切り包丁を両手で持ち、高く振り上げた。
その時、包丁の刃が太陽の光を反射し杉元が煌めく。
「あああ…とってもお似合いです…」
『うん。煌めいててかっこいい』
光の粒子が飛び交う海を背景に立つ杉元は、
まさしく煌めいていた。
その事を口に出した途端、男が私の両手を掴んだ。
突然のことで驚き、体が固まる。
「分かりますか！？！？この煌めきが！！！」
『き、煌めいてるとは思います…』
そう答えると、男は何故か涙ぐんだ。
咄嗟にあわあわと杉元とアシリパを見るが、
2人も何が何だか分かっていないようだった。
「理解してくれる人がいるなんて…幸せです…！」
『よ、良かったです…』
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セミ⭐︎ - 月島ァン“！！ (4月27日 19時) (
レス) @page42 id: 6201ff5e9e (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ゲンジロウちゃん可愛いですよねぇ、「上手く、踊れない、ブヒィッ！」が好きすぎてもう1日に最低一回は見ていますw (4月23日 17時) (レス) @page37 id: 1c9608ec9f (このIDを非表示/違反報告)
作者 - セミ⭐︎さん» 本当にお待たせしました…！今後は更新頑張りますね！！自分の推しキャラは谷垣と杉元と月島です。早く谷垣を踊らせたいです^^ (4月22日 16時) (レス) id: f336fb7281 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ぬおぉ！更新ありがとうございます！ずっと待ち侘びておりました！すぎもっちゃん、夢主ちゃん、､､､ぐへへへh、ン“ん、すいません尊すぎてつい、作者様の推しキャラはおりますか？自分は複数人いるのですが杉元、尾形、月島が好きでございます (4月22日 15時) (レス) @page36 id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - 作者様、大丈夫ですか？無礼は承知なのですが、続きが欲しいです。こんな気になるとことで終わられては、夜も寝れません！何かあるのでしたらご報告お願いします。更新できなくなってしまったなど、何かお願いします (4月12日 22時) (レス) id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠いです。 | 作成日時：2024年3月21日 0時
