8.鯨漁と海 ページ8
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鼻腔をくすぐる磯の香り。
海の波が崖にぶつかる激しい音。
私達はついに海に辿り着いた。
辺見和雄を探す為、漁場の方へ向かおうとした時。
遠くから、アシリパを呼ぶ声が聞こえた。
「アチャポだ！」
「っはぁ…アシリパ！丁度いい時に来たな！！別のコタンの船が昨日から鯨に引っ張り回されてるんだ。手助けしてくれ！」
杉元をちらりと見れば、眉を下げている。
あの顔は多分断るんだろうな。
それもそうだ。私達は鯨漁をしに来た訳ではない。
一刻も早く辺見和雄を見つけ出さないと。
*
『なんて思ってた頃が懐かしいな』
「急げ急げ！！もっと漕ぐんだ杉元！！｣
現在、私達は辺見和雄探し…ではなく、鯨漁をしている。
杉元とアシリパ。白石と私のペアで船に乗り込み、
気がついたら海に出ていた。
あの叔父さんは人を引き込むのが上手いらしい。
「ちょっとAちゃん？
ぽわっとしてると、杉元達に置いてかれちゃうぜ？」
『あぁ…ごめん』
「あっでも待って、その左腕…」
私が舟の
咄嗟に白石はそれを制止した。
瑠璃色の羽織からのぞく私の左腕は、
包帯が巻き付けられていた。
あー、とはっきりしない返事をしながら櫂を手に取る。
『心配しなくていい。大丈夫だから』
「そーお？それじゃあ漕ぐぞぉぉ！！！」
そういうと目の前の白石は馬車馬のように必死に船を漕ぎ始めた。あまりの勢いに感嘆の声を漏らす。
そして、あっという間に杉元達に追いついた。
「クジラは？」
「フンペは、潜っている。
息を吸う為に顔を出した瞬間を狙え。」
杉元とアシリパの叔父さんの会話を聞いて、
白石が海を覗き込む。途端に、彼は顔を青ざめた。
つられて私も海を覗き込むと、
そこには、あまりにも大きな鯨が泳いでいた。
「っおい！！すぐ下」
「今だ！！来るぞ！！！」
白石の絶叫に近い声と同時に、叔父さんがモリを構えた。
杉元もそれに習ってモリを構える。
そして、そのモリを顔を上げた鯨にぐさりと突き刺した。
その瞬間。船が鯨に引っ張られ有り得ない速さで進み出す。
あまりに突然なことに、体制を整えられず、白石に倒れ込む。
「おっとっ…！！
Aちゃん俺にしっかり掴まってろよ！！」
白石のお腹に腕を回してぎゅっとしがみついた。
唾を飲み込む音が聞こえる。
「ぅおあいいい！！白石何やってんだああ！！！」
「不可抗力だろぉああああ！！！」
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セミ⭐︎ - 月島ァン“！！ (4月27日 19時) (
レス) @page42 id: 6201ff5e9e (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ゲンジロウちゃん可愛いですよねぇ、「上手く、踊れない、ブヒィッ！」が好きすぎてもう1日に最低一回は見ていますw (4月23日 17時) (レス) @page37 id: 1c9608ec9f (このIDを非表示/違反報告)
作者 - セミ⭐︎さん» 本当にお待たせしました…！今後は更新頑張りますね！！自分の推しキャラは谷垣と杉元と月島です。早く谷垣を踊らせたいです^^ (4月22日 16時) (レス) id: f336fb7281 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ぬおぉ！更新ありがとうございます！ずっと待ち侘びておりました！すぎもっちゃん、夢主ちゃん、､､､ぐへへへh、ン“ん、すいません尊すぎてつい、作者様の推しキャラはおりますか？自分は複数人いるのですが杉元、尾形、月島が好きでございます (4月22日 15時) (レス) @page36 id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - 作者様、大丈夫ですか？無礼は承知なのですが、続きが欲しいです。こんな気になるとことで終わられては、夜も寝れません！何かあるのでしたらご報告お願いします。更新できなくなってしまったなど、何かお願いします (4月12日 22時) (レス) id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠いです。 | 作成日時：2024年3月21日 0時
