※28.不敗の牛山 ページ28
.
私達が玄関口に辿り着いた時。
階段から身長の高い男が降りてきた。
その男を見たアシリパとキロランケが、
ほぼ反射的に「シンナキサラ」と呟く。
男は眉をひそめて怪訝そうな顔をする。
「変な耳って意味さ、アンタ相当やってたね。
俺は体質なのか柔道耳にはならなかったよ」
「ほう……心得があるのかね？」
男がそう言うと、2人はがしりと握手をし合う。
爛々とした目で睨むように見つめ合う2人。
近寄れない雰囲気が漂って固唾を飲み込む。
その時、男はパッと杉元の手を離した。
「このままだと殺し合いになる。
こんなに強い奴は初めてだぜ…気に入った！
奢ってやる！！飲みに行こう！！」
*
ホテルで出会った男と店に入って数時間後。
私達は[札幌ビール飲み比べ勝負］とやらを早々に始めて、
この場のAを除く全員が完全に酔っていた。
「兄ちゃん…酒が強いじゃねぇか！
ひょろっとしてるのにやるなぁ！！」
『はは、昔から色々と耐性があったんです。
今まで酔ったことも1度もないんですよ』
「確かに、番屋でも1人だけ酔ってなかったな」
「そりゃすげぇなぁ！！」
男の大きな声に、アシリパがハッとした顔をする。
そして、男の額の四角いこぶを引っ張り始めた。
慌ててアシリパさんを抱き上げて膝に乗せる。
そしてお腹に腕を通して動かないように固定した。
「お嬢ちゃん…良い女になりな」
人肌に包まれて、うとうとしてきたアシリパに、
やけに神妙な顔をして男は話しかける。
「男を選ぶ時は…チンポだ」
口に含んだ酒を吹き出しそうになる。
その勢いで酒が気管に入ってむせて咳き込む。
「チンポは海で見たけどなんか…ふふ」
「男は寒いと縮むんだよ？！
伸びたり縮んだりするの知ってる？」
『ダメだこいつら止められねぇ…』
男は人差し指を立てて、口を開いた。
いやもう開かなくてもいいけど。
「大きさの話じゃないぜ〜？その男のチンポが紳士かどうか
抱かせて見極めろって話よ」
「そのとーりっ！！」
『チンポチンポ言うな！！チンポばっかり！！』
「安心しろ！一番Aが言ってるぜ！｣
余計なことを言う杉元の額にデコピンをする。
一通り話しきったのか男は立ち上がった。
「チンポ講座終わりっ！
女将が部屋で俺を待っている！！」
「「「『先生ありがとうございました！』」」」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セミ⭐︎ - 月島ァン“！！ (4月27日 19時) (
レス) @page42 id: 6201ff5e9e (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ゲンジロウちゃん可愛いですよねぇ、「上手く、踊れない、ブヒィッ！」が好きすぎてもう1日に最低一回は見ていますw (4月23日 17時) (レス) @page37 id: 1c9608ec9f (このIDを非表示/違反報告)
作者 - セミ⭐︎さん» 本当にお待たせしました…！今後は更新頑張りますね！！自分の推しキャラは谷垣と杉元と月島です。早く谷垣を踊らせたいです^^ (4月22日 16時) (レス) id: f336fb7281 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ぬおぉ！更新ありがとうございます！ずっと待ち侘びておりました！すぎもっちゃん、夢主ちゃん、､､､ぐへへへh、ン“ん、すいません尊すぎてつい、作者様の推しキャラはおりますか？自分は複数人いるのですが杉元、尾形、月島が好きでございます (4月22日 15時) (レス) @page36 id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - 作者様、大丈夫ですか？無礼は承知なのですが、続きが欲しいです。こんな気になるとことで終わられては、夜も寝れません！何かあるのでしたらご報告お願いします。更新できなくなってしまったなど、何かお願いします (4月12日 22時) (レス) id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眠いです。 | 作成日時：2024年3月21日 0時
