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「そーいえばっ!今夜、怪盗キッドが宝石盗むらしいぜ!」
黒羽くん、随分テンション高いなぁ。
「快斗、怪盗キッドのファンなんだよ」
「そうなんだ」
確かに怪盗キッドって人気だったな、と心の中で思う。
テレビのLive中継でも、毎回毎回キッドコールが聞こえてきたりもする。
「あっ、じゃあじゃあ!近くの美術館で宝石展示してるみたいだし、今夜みんなで見に行ってみない?」
青子ちゃんが目をキラキラとさせながら提案する。
確かに、私も見に行こうと思っていたけど……
「……私も行っていいの?」
二人の時間を邪魔してはいけないし、最近引っ越してきたばかりの私が居たら迷惑なんじゃ……
そう思っていると、二人はまた顔を見合わせてぷっと笑った。
「もっちろん!むしろ何でダメなの!?」
「三人で行こーぜ!」
ひらり、と鼻の先に桜の花びらが降ってきた。
指で摘んで花びらをよく見ると、それはとても綺麗な桃色をしていた。
「じゃあ、今夜7時に青子の家の前に集合ね!」
前の学校では、こんなに仲良くしてくれる友達なんていなかったから……
そのときは涙が出そうなほど嬉しくて、なんだか自分でもよく分からない表情になってしまったと思う。
.
放課後二人と一緒に下校し、家に着いた午後の自室。
今夜7時がとても待ち遠しくて仕方がない。
時計をちらっと見るけれど、時刻はまだ5時半。
まだ一時間以上もある。
こんなに時間が長く感じたのは、きっと人生で初めてだろう。
それまで何しよう……
……そうだ、怪盗キッドについての情報集めようかな。
そうして私は、机の上にあるPCを開いた。
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華美 - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 初期の頃からですか!ありがとうございます嬉しいです!これからも頑張ります〜 (2019年6月21日 19時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - うわぁぁあ( ;∀;)終わってしまった、、、初期の頃から読ませていただいてました!番外編待ってます!( ´ ▽ ` )ノこれからも頑張ってください! (2019年6月21日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
華美 - 雨上がりのcrewさん» わわ、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年6月19日 10時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華美 | 作成日時:2019年5月7日 21時