出会い ページ1
『父の仕事の都合で、今日から江古田高校に転校してきました、Aです。』
『よろしくお願いします。』
ちらほら、拍手が起こる。
初めての転校、元々人見知りな私にとって視線が集まるのはかなり辛い。
友達、できるかな、出来なくてもいい。
とりあえず、平穏に過ごせればいい。
先生「じゃあ、席は、、黒羽くんの後ろでいいかしら。少し、いや、かなり騒がしいかもしれないけれど。」
黒羽くん?先生、場所で言ってくれないとわからないよ。
?「よ!!こっちこっち〜」
あ、あの人か!
小さくお辞儀をして、席についた。
黒羽「俺、黒羽快斗。よろしくな!」
突然彼の持っていたペンがぽんっと音を立てて、真っ赤なバラに変わった。
『えっ!?す、すごい、なんで!?』
黒羽「おっと、マジックの種明かしはそう簡単にできねーぜ?」
にひひ、と彼は笑った。
確かにそんな簡単にマジックの種は明かせないじゃないか、当たり前なのに気づかず聞いてしまったことを自覚した途端、顔が熱を持っていくのがわかった。
?「Aちゃん!私、中森青子!今日からよろしくね!!」
黒羽くんの隣の席の明るい女の子に話しかけられ、不意打ちだったのでどきりとした。
しかし彼女の明るい笑顔に釣られ、思わず笑顔になった。
『青子ちゃん、こちらこそよろしくね。』
なんだか楽しい高校生活になる気がする。
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作成日時:2024年3月11日 17時