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一瞬の沈黙。
そして、ゆっくりと弧を描く。
｢犬、やで｣
いつものへらへらした表情だった。
｢ほんまに？｣
｢なんで疑っとるん？何かあった？｣
質問返し。
毎度の事ながら思う。
大先生は話の摩り替えが上手い。
だからこそ、こちらとしては質問しにくい。
｢別に、…何もないけど気になってんな｣
｢…トントンはほんま嘘つくのが下手やなぁ｣
_______________ちゃんと、言わなあかんよ。
そう言って笑った。
全てお見通し、ということか。
それとも既にゾムと会っていて情報共有していたのか。
｢なんかロボロも気にしとるみたいやな、ショッピくんにもシッマにも聞いたんやろ？俺になんか変わりはないかって｣
全部、ゾムが教えてくれたで、と。
｢ゾムとも手を組んどるんか…｣
薄々感づいていた。
ゾムに先聞いたのは間違いだったかもしれない。
しかし、きっとロボロと話している時から聞いていたのだろう。
どっちにしろバレていた訳だ。
｢はぁ…｣
そして、ゾムが手を組むという状況。
とても厄介だった。
どこで情報を抜かれているかも分からない。
大先生も大先生で、すっと質問を織り交ぜて自然に回答させる。
｢なんでそんなに隠したがるんや？｣
｢………トントンも少しは思ってるんちゃうの？｣
その返事に唖然とした。
しかし、余計に放置するわけにはいかない問題となった。
｢どこで、拾ってきたんや｣
｢…それは教えられへん。でもみんながよく知っとる場所やで｣
そう言って立ち上がる。
もう話すことは無い、ということか。
｢大先生、最悪の場合お前の犬を奪うことになるで｣
俺だけではない。
きっと、大先生とゾム以外。
｢ほんま、察しはええなぁ…｣
そう言って笑った。
挑発するかのように。
困ったように。
よく分からない笑み。
｢はぁ…まずはグルッペンに報告か｣
これは、どうしたらいいのだろうか。
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秋扇(プロフ) - あっぷぅティーさん» そのように褒めていただけて嬉しい限りです…！ 今後ともお楽しみいただけますよう精進致します、ありがとうございます…！ (2021年2月7日 16時) (
レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷぅティー - 豊かな言葉遣いと重厚なストーリーに圧倒されてしまいました！まるで一冊の秀抜なミステリー小説を読んでいるようでした…。新参者ですが続編も応援させていただきます！ (2021年2月5日 22時) (レス) id: 9e25397495 (このIDを非表示/違反報告)
秋扇(プロフ) - クノラさん» ありがとうございます…、また何か問題等ありましたらご指摘いただけると助かります…！ (2020年9月10日 21時) (レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
クノラ - 秋扇さん» いえいえ、気づけたのでしたら何よりです。無理しない程度に頑張ってください....汗 (2020年9月10日 12時) (レス) id: ae6f6e8b65 (このIDを非表示/違反報告)
枯渇(プロフ) - いいえ、お疲れ様です。ありがとうございました。 (2020年9月10日 6時) (レス) id: cb6a865d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋扇 | 作者ホームページ：https://odaibako.net/u/sasamegoto0401
作成日時：2020年8月23日 22時
