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｢まず私からいいですか？｣
｢ええけど…｣
エーミールは話し始めた。
昨日書類を纏めていた。例の孤児院のことらしい。
しかし、その孤児院の情報が抜かれていたそうだ。
まるで覗かれたくない事実でも隠すかのように。
そして孤児院の情報源、つまり文献なども全てなくなっていた。
｢エミさんはどの書類が抜かれたか覚えとるん？｣
ロボロが問う。
｢覚えてはいますが正確さに欠けると思います。……ただ、｣
｢ただ…？｣
_______________確実に彼らに渡ってはいけない資料でした。
そう重々しく呟いた。
大先生たちの元に渡ってはいけない資料？
俺とロボロにはそんな重要な資料なんて想像もつかなかった。
しかし、エーミールの面持ちを見るに、そんな悠長なことを考えてはいられないことが悟られた。
｢…それで、コネシマさん達はどうしてここに…？｣
｢あぁ…俺な、昨日眠れんかってんな。それで…｣
それで、俺は昨日あった出来事を話した。
図書室の電気がついていたこと。
誰かに資料が触れられていたこと。
そして、エーミールの話から図書室に誰かがいたということは確信に変わっていた。
｢なるほどな…それで俺が連れてこられたんか｣
監視カメラやろ、と。
しかし、ロボロはただ…、とだけ呟いた。
｢…カメラの不調、ですか｣
そうエーミールが呟くと重々しく頷いた。
｢まぁ、確認する価値はあると思うで｣
誰か部屋から出てないか、だけでも、と。
｢一応確認だけしてみるか｣
｢そうですね｣
そして三人で管理室へ向かった。
自室で北叟笑む男が一人。
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秋扇(プロフ) - あっぷぅティーさん» そのように褒めていただけて嬉しい限りです…！ 今後ともお楽しみいただけますよう精進致します、ありがとうございます…！ (2021年2月7日 16時) (
レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷぅティー - 豊かな言葉遣いと重厚なストーリーに圧倒されてしまいました！まるで一冊の秀抜なミステリー小説を読んでいるようでした…。新参者ですが続編も応援させていただきます！ (2021年2月5日 22時) (レス) id: 9e25397495 (このIDを非表示/違反報告)
秋扇(プロフ) - クノラさん» ありがとうございます…、また何か問題等ありましたらご指摘いただけると助かります…！ (2020年9月10日 21時) (レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
クノラ - 秋扇さん» いえいえ、気づけたのでしたら何よりです。無理しない程度に頑張ってください....汗 (2020年9月10日 12時) (レス) id: ae6f6e8b65 (このIDを非表示/違反報告)
枯渇(プロフ) - いいえ、お疲れ様です。ありがとうございました。 (2020年9月10日 6時) (レス) id: cb6a865d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋扇 | 作者ホームページ：https://odaibako.net/u/sasamegoto0401
作成日時：2020年8月23日 22時
