石上優について�� ページ45
｢ねぇ霧神、嘘ついてるよね？｣
『……あら、何の事かしら』
｢本当は氷状態なんて、なってないよね？全部、優くんの方からプロポーズさせる為の嘘なんでしょ？｣
『……根拠は？反証無き主張は詭弁だけれど』
｢確かに霧神、いつもより刺々しいし冷たいけど……幼馴染の私とか阿天坊とか、朝日は分かってるよ。
本当の氷状態の時は、もっと心に突き刺さるように痛い所を突いてくる。そりゃもう、友達辞めたくなる位にね！
でも、優しさが溢れてるよ。今の霧神は｣
『……いやはや、やっぱりつばめ少女には敵わんな。
大正解だよ、優少年はいつまで経ってもプロポーズしてくれないから……』
たった二日で正解を導き出されるとは思ってなかった……
恐るべし、幼馴染の絆ってやつだな。
『ついでに言うと、とっくに私は精神状態を自由にコントロール出来るようになってる。
衣服を使わなくても
｢だと思った。ちょっと演技がオーバー過ぎだよ、霧神｣
『あっはは、そうだったか？……そこまでしないと、彼はきっと……一生プロポーズしてきてくれない』
極端に自分に自信が無さすぎる。
もう何度も好きだって言ってるのに。
未だに私と付き合ってる理由を自分の苗字だと思い込んでるし。
｢失敗ばかりしてきたみたいだからねぇ、優くん｣
『気弱な彼も好きだけれど、もっと強引に私を連れ出してくれたって……』
｢おーい、性癖出てるよー｣
しまった。
｢もう皆を振り回すのは辞めなよ。困って……は無いかもしれないけど、皆困惑してるよ｣
『嫌だね。私は絶対彼が自分からプロポーズしてくるまで辞めないから』
｢はぁ、こういう事になるととことん頑固だよねぇ霧神……｣
つばめ少女が何を言おうと、私は絶対やめたりするものか。
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作者名：白米 | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時：2021年3月15日 16時
