十九話 ページ20
｢皆さん、夏休み中旅行とか行きましたか〜？私はハワイとスペイン、あとエジプト行ってきました〜！｣
｢俺は特に｣
｢私も、少し買い物に出た位でしょうか。｣
｢僕は行きましたよ。えーと確か、沖縄と軽井沢…あと北海道でしたっけ、A先輩。｣
『もう一つ、京都だよ…』
｢あぁ、そうでしたそうでした。意外と人少なかったですよね、ラッキーでした。｣
『私的には沖縄が一番よかった…海綺麗だったし冷たくて気持ちよかったし、美ら海水族館楽しかった……』
｢あー、海は確かに良かったですね。あとご飯も美味しかったです。｣
きゃいきゃいと会話に花を咲かせる私達に、藤原ちゃんと四宮ちゃん、会長が割って入る。
｢Aさんと石上くん、一緒に旅行したんですか！！？い〜なぁ〜！私も行きたかった〜！｣
怖っ、四宮ちゃんと会長から(私達も誘いなさいよ……)(俺達も誘えよ！！！)って目線が……
｢北海道ってどこ行きましたっけ。｣
『牧場……』
｢あぁ、A先輩が牛の目の前で牛肉ステーキ食ってた時ですか。あの時はほんとにサイコかと思いました。｣
『近い未来を見せてあげようと思って……』
｢あれ乳牛ですよ。｣
『ほんと……！？』
なら私すっごい残酷な事したんじゃ……
｢沖縄って事は、水着とか着たんですか？Aさんどんな水着でしたか！｣
｢あー、今年のトレンドの洋服みたいに着れるやつでしたね。可愛かったですよ。
なんか洋服のまま海入る小学生感否めませんでしたけど。｣
一言余計だなぁ……
でも、可愛いって言ってくれた……夏休み中も、何十回と言ってくれた……
『石上くんはラッシュガードだった……完全防御……しかも長袖……』
石上くんの水着が見たかった……胸筋が見たかった……腹筋が見たかった……
｢そう簡単に僕は素肌を見せませんよ。日焼けも嫌ですし。｣
夏休み明けだというのに、石上くんの肌は白いままだ。
｢軽井沢行ったなら、山！！山だよな！？｣
｢あぁ、山でキャンプしましたっけ。星綺麗でしたね。｣
『うん、キラキラして宝石みたいだった……ねぇ、石上くんは星座何個見つけた……？』
｢どれがどれやら全くわからなかったので０個です……｣
『うん、私も同じ…』
｢今度は私も誘ってくださいね！？勿論かぐやさんも会長も！｣
｢えぇ〜、折角僕とA先輩だけの空間なんですから邪魔しないでください……｣
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作者名：白米 | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時：2021年3月10日 23時
