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玄関の鍵を開けると家の中はいつも以上にシンと静まり返っているような気がした
トイレに行きたかった私は、靴を脱いでいるにのを置いてリビング前の扉に急ぐ
「っ、」
リビング奥の、庭の窓のレースカーテンが、
ふわーっと風に靡いて膨らむ
それと同時に、彼の姿が、
翔くんの姿が
...いや、
翔くんと夕葉さんの姿が。
あぁ、スリッパ履いていなくてよかった..
スリッパを履いてここまで走っていたら、きっとあそこにいる2人に気付かれてしまうから
なんて、目の前で起きていることに対してやけに冷静に見ている私。
私の視界の先には、
翔くんの胸の中にいる夕葉さんと、
夕葉さんを包むように抱く翔くん.....
和「何してんの」
「しっ、にのだめ..」
和「..?」
後ろから普通に歩いてくるにのを慌てて止めようと後ろに振り返ると、
翔「ごめん夕葉..、」
リビング奥から翔くんの声が聞こえた。
にのにも聞こえたらしく、リビングの中へと目をやる。
私は、にのの方へ振り返ったまま顔が上げられない
夕「....」
翔「..俺、夕葉の気持ちには応えられない」
優しくて、苦しそうな翔くんの声が
静まりかえった家の中に、私の耳に響く
翔「ごめん、」
カーテンがシャラシャラと動く音がしたのと同時に2人が中に入ってくる気配を感じ、にのと死角になる壁に身を隠そうとすると、
夕「そんなにAちゃんが好き？」
今度は夕葉さんの声が部屋に響く。
ドキッと心臓が動いたのと同時に足は止まってしまった
翔「....」
夕「私の気持ちに応えられないのって、そういうことだよね」
.......え？
私？
いやいやいや、まさか、
和「あぁ..最悪なタイミングに帰ってきちゃったかね〜俺ら」
隣で一緒に身を隠すにのが、呑気に袋からチータラを出して食べ始めた
翔「俺にとって、夕葉は大切な存在だよ」
夕「.....」
翔「でも、Aは特別なんだ」
「......」
翔「Aへの想いは、彼女に1番に言いたいから。夕葉には言えない。ごめん。」
私への、想い？
翔くんの、想い、、？
夕「もう私じゃだめなんだ...?」
翔「...ごめん、」
なに.....、これ。
どういうこと？
翔くんを好きな人が私？
いや、名前が同じなだけで全然違うAさんの話？
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ふり(プロフ) - 感情移入して泣きながら読んじゃいました！すごく素敵な作品であるですね。どのように完結するのか楽しみです！ (2020年2月4日 22時) (
レス) id: e7746f777b (このIDを非表示/違反報告)
FKLove(プロフ) - 初めまして！最初から一気に読みました。主人公に感情移入して読んでいたらドキドキしたり、苦しくなったりしました。どうなって行くのか非常に気になります！とてもハマりました。更新楽しみに待っています♪ (2019年12月27日 1時) (レス) id: 5c8c598c22 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました！！！ドキドキします（○_○）！！更新楽しみにしてます (2019年12月14日 7時) (レス) id: 95b46067ba (このIDを非表示/違反報告)
mielay(プロフ) - 更新待ってました〜〜(><)♪にのも翔くんもいいけど、大野くんの包み込んでくれそうな感じ好きなんですよね(笑)これからの展開ドキドキしながら楽しみにしてます！ (2019年12月5日 12時) (レス) id: 883d77482b (このIDを非表示/違反報告)
氷華(プロフ) - 次の展開が楽しみです。更新待ってます (2019年10月2日 12時) (レス) id: 313a034b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃろぱ | 作成日時：2019年8月4日 1時
