オーエル (ページ27)

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翌日

直「駿～！お前またでかくなったなぁ？」

駿「ほんとぉ？僕大きくなったぁ？」

今お店にいるこの小さな男の子は白井駿くん(4)

そして、

「栞さん～！泣」

栞「Aちゃん久しぶり！」

「会いたかったですー！泣」

私が抱きついてるのが白井栞(しおり)さん

駿くんのお母さん
すらっと背が高くて色が白くて笑顔がふわっと優しい人

私はこの人以上の美人を知らない

直人さんの大学時代の後輩らしい栞さんとはこの店で出会った

私はこの店でこの人と出会って、この人の強さに強く惹かれた

栞「ほら駿、Aちゃんにも挨拶しないの？」

駿「A～！結婚しよぉ～！」

「え？！(笑)」

まさかこんなタイミングで小さな王子様からプロポーズ

うぅ、可愛い、、

栞「あら、さすが私の子。見る目ある！」

直「駿～、おまえ早まるなって。周りを見てみろ？もっと世界はいい女で溢れかえってるぞ？」

「直人さん？(怒)」

直「あ、そういえば駿のために車のおもちゃあるんだぞ～！(焦)」

いい歳して、逃げたな

-

栞「どう？Aちゃんは最近」

少し遠くに引っ越してしまった2人がここに来るのは久しぶりなので、今日は店長直人さんが店を夕方で締めてしまった

どうせお客さんもいなかったからよかったけど、、なんとも自由なスタイル

直人さんは駿くんと車のおもちゃで遊んでいる

駿「ぶーーーん！」

直「うぉぉっ」

どうやら直人さんは駿くんの運転する車に引かれてしまったらしい

「最近は引っ越しをしました！」

栞「引っ越したの？！へぇ、いいねぇ」

「栞さんも新居どうですか？」

栞「もうねぇ、駅近いし保育園も近いしほんとたすかってる！直人さんには頭上がらないなぁ」

そっか、直人さんが紹介したんだっけ、今の家

なんだかんだ2人の面倒すごく見てるよなぁ、直人さんって

栞「彼から連絡きた？」

「...、」

彼

“俺が戻ったら結婚しよう”

高校2年生から付き合い始めた彼が20歳になって留学した。行き先はパリ。

“俺が帰るまで待っててほしい”

そう言われて2年が経った、連絡はそれから連絡は一度も来ない

「馬鹿ですよね、もう振られてるも同然なのに3年も待ち続けて」

何度も忘れようと思った、でも

「待ってて、A」

最後に言われたあの言葉にすぐに私は引き戻されてしまう

あの頃から私の時間は、止まっている