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TN side
彼女はある日突然、テンの目の前に現れた
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「……うるさっ」
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入り浸っている親戚の経営するクラブの隅っこ。周りの音はかなりうるさいせいなのに、たまたまその声だけ鮮明に聞こえた
関係者部屋から降りると、比較的常連が多いこのクラブで初めて見る顔。その人は、クラブにはそぐわない地味なスーツ姿にしかめっ面をして酒を飲んでいた
嫌なら帰ればいいのに。それに、ただ飲みたいだけなら静かなバーくらいこの繁華街にはいくらでもある。それなのに、何故そんな嫌な顔をしながらここにい続けるのか
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『テン！もぉ〜、やっと降りてきたぁ〜』
TN「………」
『ちょっと、テン？』
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突然目の前いっぱいに映った派手な格好をした女は、何故かテンに馴れ馴れしく話しかけてくる。それに、わざとらしくテンの腕を取り自信満々げに自分の胸に押し当てる
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TN「ふふっ、お姉さんテンの知ってる人？」
『…え？だって先週、私とホテルいったじゃん』
TN「え〜？テン、こんな下品な女趣味じゃないのになぁ。笑」
『……』
TN「テン、1度抱いた女なんてもう抱けないから、媚びても意味ないよ？笑
そんな嫌な顔するならさっさと消えれば？」
『……っ、ふざけんな!!このクズ!!』
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先程の撫で声から一変、突然そう叫び吐き捨てたその女は地面が揺れそうなくらい足踏みをしてどっかいっちゃうから笑っちゃう
声を出して笑っていると、周りからコソコソと話し声が聞こえる。 "またテンが女を捨てた" って、中にはこれを見てでもまだ馬鹿な女が "私もテンさんに抱かれたい" なんて呑気なことを言っている
«1度だけ»を望んだくせに、その後も関係をせびってくる。女ってなんて貪欲で馬鹿な生き物なんだろう
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「ねぇ」
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笑っているところ、掛けられた声の方を振り向けば先程のスーツ姿しかめっ面で酒を飲んでた女の人
プンプンと漂う酒の匂いでかなり飲んでいるんだとは思うが、どうにも酔ってるようには見えない。つまり酔った勢いで話しかけてきた訳じゃなさそう
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「楽しそうだね」
TN「そう見える？そう言うお姉さんは楽しくなさそうだね、こんな所来てる割に」
「うん、だって楽しくないんだもん」
TN「変なの」
「だからさ…楽しませてよ」
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そう言って片方の口角を上げる彼女に、特に意味は無いけど彼女の額にキスをし腰に手を回した
これが、Aとの最初の出会い
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jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
