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殺意 ページ16

『(あれ?私いま何してるんだっけ?……確か………)』




止まらない銃声、人の悲鳴、そして血の匂い、



『いたっ、』



何とか上半身だけでも起き上がる。


後頭部と足首がものすごく痛い。


頭がクラクラする、貧血か?血の匂いのせいか?



『みんなは…』




物陰のせいで周りがよく見えない。


何処まで吹っ飛んだんだろう。



気絶した時より明らかに血の匂いが濃くなっている。



「おっ、まだ生き残りがいたのか、しかも女じゃねぇか。」


『誰、仲間は…』


「ん?ああ、お前の仲間ならほとんど全滅した、ポートマフィアもたいしたことねぇな!」



ケタケタ笑う様子に腹が立つ。


こいつがみんなを………




殺したい、



頭の中でその四文字が浮かんだ。



その瞬間、体が動いた、相手を投げ、倒れる相手の喉に刃物を向ける。



「な、なんだ!退け!!お前らはもう負け…」


『黙ってください、喉、切りますよ?』




小刀に少し力を入れる、血がたらっと少し出た、ひゅっと喉が鳴るのが分かる。



それでもまだしゃべるその男に殺意が湧く。


小刀を思いっきり振りかぶり刺そうとする。



だけど、



カランと音を立てて落ちる小刀。




私には、やっぱり人を殺す覚悟なんてない。



どんなに憎い相手でも、



それを好機と思ったのか、落ちた小刀を取り、私に刃先を向ける。



「は、はは、殺してやるよ!!」



『(中也さん、私失敗しちゃいました。)』



目をつぶり、来るであろう痛みを待つ。



だが、



いつまで経ってもいっこうに来ない痛み。



目を不思議に思い目を開ける。




『な、んで、』












中「すまねぇ、少し遅れた。」


「なんだお前は!!?援軍なんて卑怯だぞ!!」



中「そンままその言葉返すぜ、変にコソコソしやがって。」



『中原さん…』




小刀をお得意の異能力で止める中也さん。



「はははっ!もぉいい、殺せよ!!ほら!!!」



中「殺さねぇよ、俺の大事な部下に手ェ出したんだ、まともに死ねると思うなよ?」




そう言って相手の首に足蹴りし、気絶させる。


そして此方に視線を移す中也さん。



なんて言われるんだろうか、


失望されただろう。


もしかして嫌われてしまったかも。



そんな事を考え、目に涙がうっすら出る。



『なか、はらさん、すみません…私……』

彼の優しさ→←覚悟



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天音(プロフ) - 江戸川乱世@「乱世さん」と呼びなさい。さん» 乱世さんありがとうございます✨ (11月22日 21時) (レス) id: ae6643b137 (このIDを非表示/違反報告)
江戸川乱世@「乱世さん」と呼びなさい。 - うへへへ、、、、好きです。 (11月22日 11時) (レス) @page10 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天音 | 作成日時:2023年11月12日 9時

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