【SLAM DUNK】カフネ前編 (ページ50)

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48.卒業旅行② ページ50

俺の腕の中で

俺に額をぴったり合わせて

眠るAが好きだ

どこにも行かせなくて済む

違うよ、ママの…お母さんの夢を見てたの。

残ってた記憶は、優しい人だった。

そりゃ…起こして…悪かったな…。

「俺も愛してんぞ。」

纏ってる雰囲気で真摯な気持ちが伝わる。

あたたかい。

「なら、俺がAの頭撫でて、寝かしつけてやる。
　どこにもいくなよ？」

『うん』

既に付けた、所有印を増やしていく。

Aの反応に生唾を飲む

その声も
その香りも
何もかもが

俺の癖になる反応ばかりだ

しがみつくどころか、引っ掻きやがったけどな

「やべえ。止まんねえ」
「辛くなったら、さっきみたいに背中引っ掻いとけ」

『え…』

今度、Aが寝た時には、俺の名前を寝言で呼んでた。

間抜けな声。

間抜けな寝顔。

それさえも愛おしいと思った。

その日の朝は

これまでにやってきた朝の中で

一番幸せな言葉を貰えたの

子供の頃にちっともこなかった

季節外れのサンタさんがやってきたような気分だった

「起きたか。はよ」

『おはよ』
『朝から1番好きな人に会えるの、って…嬉しいね』

『寿くん』
『ずっと一緒にいて』

「バカ。
　とっくにそのつもりだ。」

『毎朝、起きたら1番に寿くんに会えたら幸せだろうな。』

「早く一緒に住みてーな。」

私からのキス。

ずっと一緒にいる、って願いながらキスしたの。

叶いますように。

「いつか俺もA1人くらい食べさせてやれるように
　頑張ってなるからよ。」
「一緒にいような。」

いつか

『私、色々頑張る。』
『寿くんがカッコ良すぎるからキレイになれるように。』
『寿くんが上手いって食べれる料理が作れるように。』
『いつでも寿くんのこと守りたい。支えたい。』

『だから。ずっと一緒ね？』

ずっと一緒にいれたらいいね。

「当たり前だろ。バーカ。」

お前も俺の歯車を回してくれ。

もっと。

ずっと。

……
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