【SLAM DUNK】カフネ前編 (ページ20)

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18.恋ページ20

すごく気持ちが軽くなった

一生分の勇気を置いてきてもいい

精一杯やりきれた

そう思えるインターハイにしてこよう

それが終わったら…してもいいかな

そう自分に向き合えた日になったの

それともう一つ気付いた

私…

三井さんと笑い合うの好きだ

駅で解散した。

「すげー楽しかった。」
「また。」
「色々行こうな。」

バスケしてる時に

Aが笑いながら目を潤ませて

バスケ楽しい

楽しい

っていう姿に、どこか少し前の俺とAが重なった気がした。

楽しい

ありがとうございます

そういうAに何かしてやりたくなる。

『本当ですか？』

「おう。」

『ありがとうございます。』

「まずはインターハイでな。」

『はい。』
『三井さん、手をグーにして貰えませんか？』

「あ？こうか？」

『今、お日様の光と私のエールを込めたので、それ持って行ってください。』

三井さんの大きな拳に、グータッチをする。

あの時みたいに。

『私のエールは陳腐で効かないかもしれないですけど。』
『最後まで走りましょうね。諦めないで。』

Aの拳は相変わらず小さいままで。

「俺をなんだと思ってやがる？」
「俺は諦めが悪いんだよ。」

俺は

守ってやりてえ

そう思い始めていたんだ。

『ありがとうございます。』
『今日会えて本当によかったです。』
『私、三井さんといて、バスケ楽しいな、って、バスケ好きだな。って思えました。』

そう言って、覚悟を決めるように笑ったAの顔は、今でもよく覚えてる。