【SLAM DUNK】カフネ前編 (ページ16)

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14.再会② ページ16

昔おばあちゃんが言ったてた

男の人は

可愛い、って思える人のがいい

ひさしぶりに三井さんの笑い声を聞いたら

やっぱり可愛い

そう思ったの

「ここ、最寄り駅？今帰りか？遅くね？」

Aのことになると、相変わらず質問が多くなるな。

聞きたいことは山程ある。

『最寄り駅です。』
『東京の高校に進学して。部活が終わって帰ると、大体これくらいの時間になるんです。』

俺は、さっきまで流川と勝負して、桜木と流川が対決して、その後に話してたから、いつもより遅くなった。

運がよかった。

まさか会えるとはな。

「送る。」
「夜だし、あぶねーだろ。」

『ありがとうございます。でも。』
『今、改札行こうとしてましたよね？』
『大丈夫です。』
『私、足速いので。何かあったら走りますから。』

足速いので。

じゃねーよ。

「いや、送る。」

『ありがとうございます…。』

少し顔を赤くして下を向くA。

俺たちは歩き出した。

「あれからケガは？バスケは？俺、今度インターハイ行くんだけど、Aは？」

ダメだ。
質問が止まらない。

Aはクスクス笑いながら答えた。

なんて言うか。

やっぱり、Aが笑うの、いいもんだな。

『インターハイ出場、おめでとうございます。』
『私、中学生の時は復帰できなくて。高校から、バスケを再開して、私も今度のインターハイに行きます。』

信号が赤で、Aが立ち止まって、俺を見つめて聞く。

『三井さんは？』
『膝、大丈夫ですか？』
『顎…の傷も大丈夫ですか…？』

怪我のことを心配してくれるAの目は少し潤んでいて、どれだけ真剣に気にかけてくれるのか伝わる。

「どっちもへーき。」

『よかったです。』
『顎の傷も綺麗に縫えてますね。よかったです。』

何度も頷きながら、Aが言う。
それから、信号を渡り、また暫く話す。

『あのマンションなので。』
『もう大丈夫です。』
『帰るの遅くして、すみません。ありがとうございました。』

「あのさ、連絡先教えてくんね？」
「あと、明日暇ある？俺、練習、午後からでさ。」

心配だから結局玄関前まで送る。

『うちの高校、インターハイ前のオフ明日だけなんです。』

やっと、連絡先を聞いて。

「明日、9時に駅な。」

明日の約束を取り付ける。

その日の俺は、すこぶる機嫌が良かった。