【SLAM DUNK】カフネ前編 (ページ13)

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11.高校2年生ページ13

お前は

その華奢な肩で何に耐えてきたんだ

　

この高校を選んだのはバスケの強豪高校であること
同じ中学の同期生が、おそらくいないこと

バスケができて、誰も手術の後を見ていない、私には最高の案件だと思った

ただ肘の手術跡にダイレクトに衝撃があると、とんでもなく痛いから、そこだけは、できる限り気をつけている

1年生の時はインターハイも冬の選抜も行けた。

ただ前とは違う。

自分にどこか違和感を覚える。

この学校は

予選などでは勝って当たり前。
　
バチバチしているスタメン、ベンチ入り争い。

その勢いに圧倒されっぱなし。

憧れていた環境なのに。

バスケが大好き

けれど、どこかもどかしい。

高校2年生になった。

インターハイ行きも決まり、もうすぐ夏休み。

「Aー。」

高校で仲良くなった里奈ちゃん。

『里奈ちゃん、どうしたの？』

「見て。男子のバスケの雑誌。カッコいい人、いっぱいー。」

『里奈ちゃん、イケメン大好きだもんね。』

「うん。Aは、告白されることあるのに誰とも付き合わないね。なんで？」

『この人なら、ずっと一緒にいられる。』
『そういう人いなくて。』

傷跡を見せて、これも大丈夫？
なんて聞く勇気がない。

腕の傷を見られて、気持ち悪い、って言われたら耐えられない。

増してや噂でもされたら？

それに、入院中に会った三井さんが忘れられないの。

「まだ高校生でしょ？私、割と付き合ってみちゃうタイプだけどな。」

里奈ちゃんが見せてくれたバスケ雑誌を見ていたら、湘北高校もインターハイに行くことがわかった。

湘北高校。

また三井さんを思い出す。

湘北高校は私の家の最寄駅だけど、見かけないものだな、と思う。

私も朝早く出て、帰りも遅めだから、そう上手くは会わないか…。

元気にしてるかな？

………
Aは自分のせいで、友達やチームメイト、家族を傷つけることは絶対にしたくなく、この頃は自分のミスで周りが悲しんでしまったら申し訳ない、1年時から選手に選ばれた喜びと共にプレッシャーを感じ焦燥感を感じていました。
勝って当たり前のプレッシャーがAにとっては楽しいという感情をすり減らすものになっていたことを本人も気付いていませんでした。