悪女は許さない

9話 怖い先輩 ページ10

ーAsideー

夢ノ咲学院プロデュース課に転校してきてから1週間。

英智と従兄弟ということもバレずに、少しずつクラスにも馴染めていけて、毎日が充実していた。

大将のご好意によって、初めてのプロデュースは紅月を担当させてもらうことになった。

初めてのプロデュースがまさか、強豪ユニットのプロデュースなんて思ってなくて緊張で手の震えが止まらない。

A「すぅ…………、はぁ…………。よし！」

気合いを入れて防音練習室のドアノブに手をかけた。


けど―――――


“ガチャッ！ ガチャガチャッ！”

A「あれっ？！開かない？！」


「もうどうなってんのー？！」と半乱狂になりながらドアノブをひねり続けていると――――


紅郎「A、何してるんだ？」

A「たっ、大将？！」

紅郎「それ、押すんじゃなくて、引くんだぞ？」

A「あ…………。」

何でそこに思い至らなかったんだろ………。

引いてみたら、さっきまでのことが嘘のようにすんなりドアは開いた。

？「鬼龍殿！む………？隣の方は………？」

声をかけてきたのは女の人にも見える麗しい男の人だ。

その腰には刀。

刀怖っ！！

でも自己紹介しないとっ！

A「あああああ天ノ川 Aでしゅ！」

またやらかしたぁぁ！！

紅郎「A、大丈夫か？」

A「ははははいっ！！」

いけないっ！

今の私はプロデューサープロデューサープロデューサープロデューサー(ry

颯馬「Aと申すのか、我は二年の神崎 颯馬である！ご指導お頼み申す！」

A「こっ、こんな未熟者でいいなら！」

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