悪女は許さない

45話 泣き笑い ページ49

ーAsideー

英智「そうだよ。落ち着きなさい。」

その声が聞こえた途端、ピタッと言い争う声が止んだ。

北斗「生徒会長……………………！」

敬人「英智………………！」

英智「いい？証拠が見つかるまで、誰が犯人かは分からない。僕達が調べるから、一旦落ち着きなさい。いい？敬人も、北斗もだよ？」

北斗「………………はい。」

敬人「………………………分かった。」

北斗「行くぞ、お前ら。」

そのままTrickstarの先輩方は去って行った。

唯々浦先輩が私の横をすれ違う際、ニヤリとほくそ笑んだ。

道場を出て行くかと思った衣更先輩が、突然くるりとこっちを向いた。

真緒「……………俺は、お前のこと信じてるぞ？公言出来なくてごめんな。」

そう言ってくしゃりと顔を歪めた衣更先輩。

真緒「お前が無実な証拠を俺が探してやるからな。」

その言葉に少し救われた。

衣更先輩は私のことを信じてくれてたんだ。

真緒「都合がよくてごめんな。」

A「そんなことありませんっ！私のこと、信じてくれてありがとうございますっ！」

精一杯の感謝の気持ちを伝えると、衣更先輩は目を見開き、泣きそうな顔で笑った。

真緒「それじゃあ、失礼しました。」

この日から、私の真の戦いは始まった。

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