悪女は許さない

44話 “そっち側” ページ48

ーAsideー

千秋「俺達も同意だ！」

道場の入り口の方から重い空気を吹き飛ばすような明るい声が聞こえてきた。

スバル「………………ち〜ちゃん部長もそっち側なの？」

千秋「「そっち側」とかではなく、今一番重要なのは、Aが無実か無実じゃないかだろう？証拠もないのにAが犯人だと決めつけるのは正義に反するからな！」

真緒「高峯や仙石も、そうなのか？」

忍「そうで、ござる。」

翠「「そっち側」だとか、区切るの面倒くさい………………。」

流星隊は、信じてくれてるの？

私のことを？

鉄虎「Aちゃん！俺は、証拠がない限り、ずっとずっと！Aちゃんのこと信じてるッスから！」

私の手を握り、思いの丈を伝えてくれる鉄虎くん。

A「ありがとう。嬉しい。」

まだ上手く笑えないけど、今出来るだけの精一杯の笑顔をした。

なずな「とりあえず落ち着け！お前ら！」

まだまだ重い空気の中、男にしては少し高めの声が聞こえてきた。

なずな「千秋ちんもスバルちんも、今争っていても仕方ないだろ？」

創「明星先輩っ、落ち着いてくださいっ！」

友也「北斗先輩も、落ち着いてください！」

そう、創くんと友也くんがそれぞれ先輩に近付いた。

北斗「友也は少し黙っていろ。」

スバル「しののんも。」

相当親しそうな間柄でも、今の氷鷹先輩や明星先輩に声は届かなかった。

悲しそうな２人。

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