君にみえるもの [５]

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調布西飛行場に着いた時には すでに飛行機は出発していて､
滑走路へ入らないと 止められない位置だった｡


木｢どうします？行っちゃいますか？｣


隣にいる南雲くんが､悪戯っ子のようないつもとは違う笑顔を見せた｡


貴｢車が壊れない程度でお願いします(笑)｣


そのまま車はスピードを保ったまま
柵を壊し､滑走路へと綺麗に走って行く｡



貴｢さすが南雲くん｡そういうとこ好きよ(笑)｣

木｢貴方に褒めて頂けて嬉しいですよ｡
Aさん？(笑)｣



飛行機と並ぶと､飛行機の中で苦しそうに身体を逸らす
立花さんの姿が見えた｡


ブレーキをかけるように
車から叫んで指示をだすと､飛行機はギリギリの所で止まってくれた｡



貴｢南雲くんありがと！救急車呼んどいて｣


そう言って車から降りると､
飛行機から立花さんを下ろし､端末を外すも意識は既に無かった｡


ミ｢人工呼吸で酸素を供給する｡｣

夕｢マジか...｣

ミコトが行おうとすると 夕子が“自分の撒いた種だから”と変わるが
状況も状況で､やり方をド忘れしたみたいだ｡


貴｢いいよ､変わる｣


1分1秒でも早く...その思いだけで人工呼吸をしていると
六郎くんが駆けつけて変わってくれた｡

さすが現役医学大生｡
出際よく､かつ正確な彼の処置のおかげで どうにか立花さんは助かった｡




その後､救急と警察が駆けつけて
立花さんは病院へ運ばれた｡

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