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久部くんと一緒に、資料整理をするため廊下に出ると
エレベーターから降りてきた中堂さんと話し込む
ミコトの姿が目に入る。
六「ああいうの、平気なんですか?
恋人が他の女性と2人って...」
貴「ん?あぁ、気にしないようにはしてるかな。
いちいち気にしてたら仕事にならないし(笑)」
六「ってことは、仕事じゃなかったら結構妬くんですね。」
久部くんにイタいところを付かれて反論できず
そのまま足を進めた。
貴「そういえば、あの蜂蜜ケーキの記事書いたの久部くん?」
ふと疑問に思っていた事を問いかけると
彼は驚いたという目とやっぱりか、という目でこちらを見てくる。
六「やっぱり気づいてたんですか...(笑)」
貴「そりゃ、写真撮る時真横にいたしね(笑)」
六「ですよね...なんで、
なんで誰にも言わないんですか?」
まるで子犬のような目を向ける久部くんに
貴「え?言って良かったの?
久部くんにも色々あるんだろなーって思ってたんだけど」
そう言うと彼は少し悲しげな瞳を浮かべた。
六「すいません。ありがとうございます。」
そんな話をして資料の整理が終わり
一旦戻ることになったのだが、帰り際に
ミコトと中堂さんが周りを警戒して
歩いて行くのが見えたので後を追いかけることにした。
⋆ ・⋆ ・⋆ ・⋆
2人が向かっていたのは、解剖室だった。
隠れて話を聞いていると、
どうやら果歩さんの事件をまだ調べているらしい。
貴「なにをこそこそしてるのかと思ったら...」
そう言いながら部屋に入っていくと
2人は驚いたように瞬時に視線を向ける。
2人はしょうがないと諦めたのか
ある程の説明をしてくれた。
貴「なるほどね...まぁ、いいんじゃない?
肺が無かったら重さで気づくはずだけど
木林さんだって何も言わなかったんでしょ?」
中「ったく...お前にだけはバレたくなかったんだが」
解剖台に寄りかかる中堂さんと
隣にいる私にミコトは呆れたようにため息をついた。
ミ「中堂さんは個別の案件に深入りするタイプじゃないと思っていました。
どうしてそんなに...」
その言葉に彼の瞳が僅かに揺れた。
納得のいく説明を求めるミコトを真っ直ぐ見つめて
彼は話し出した。
中「考えた事があるか...?
永遠に答えの出ない問を繰り返す人生。」
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よむ(プロフ) - 青龍 葵さん» ご指摘ありがとうございます!修正しておきます! (2018年3月22日 15時) (レス) id: b7a6c1365a (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 脱字でしょうか?P9で「あいにく手が離せないタイミングだったをミコトが見計らって…」の「だったを」とは?またP13の主人公のセリフで「…もう逃げてはかり居たくない!」の『はかり→ばかり』では?文章がおかしいので訂正お願いします。 (2018年3月19日 14時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
よむ(プロフ) - 柊マイン☆さん» そうなんですか!私は字幕は見ずに音だけで書いているのでまた何か気づいた事があったらご指摘頂けると嬉しいです^^; (2018年2月16日 6時) (レス) id: b7a6c1365a (このIDを非表示/違反報告)
柊マイン☆(プロフ) - よむさん» そうなんですね!テレビの字幕では雪子だったので(^^;)確認もせずにすいませんでしたm(_ _)m (2018年2月15日 7時) (レス) id: cfb5e10ae4 (このIDを非表示/違反報告)
よむ(プロフ) - 柊マイン☆さん» ご指摘ありがとうございます!直しておきます^^; 糀谷さんはは公式の相関図の方で『夕希子』と表示されていたので...!公式さんに合わせて書きますね! (2018年2月14日 17時) (レス) id: b7a6c1365a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よむ | 作成日時:2018年2月11日 0時