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8話 ページ10

扉を一枚挟んで聞いている愛しいはずの癒未の声。




それが耳に入る度に癒未に向いていた恋心は恐ろしく、急速に冷めていった







それと同じくアイツへの怒りがこみ上げてきた





何を言ってんだ



何故平然と嘘をつけるんだよ









俺は一息ついた後壁を蹴り壊した









.






バキンッと蹴り破られた壁は無造作に崩れ、
その上に俺は立った。


他の柱のヤツなんぞの顔なんて見ず、そこにいる一人を睨み付ける





「このクソ女ァ.....散々嘘流してくれたなァ...」





癒未が「えっ.....」と声をあげた時、俺はアイツの首根っこを掴んでいた





癒未を見下ろす形になった時、



アイツが「ちょっと待って、」と声を出すとき



俺は既に拳をあげていた




_______
____






彼は私の首を掴んでその場に倒した



私が声をあげる寸前、時間がゆっくり進んだ気がした




彼の瞳を見たとき、もう前の彼ではない。

真実を知った目をしていた








パァン_______





私の頬を手のひらで叩いた瞬間、痛みを感じる前、


その寸前に私は叫んだ




「皆、助けてッ!!!!実弥、あの人に騙されてるわ」





私が一声あげる前に誰かが実弥を殴っていた。




実弥が私の上から居なくなっとき。




空はとてもとても青かった。




ここは私の楽園。私だけの場所。





______
___
_





目が覚めるとそこには見慣れぬ天井があった。


胡蝶の屋敷だ。




確か癒未を叩いた後、煉獄に殴られた。

きっと誰かが俺を運んだのだろう





辺りを見渡すと誰もいない。




俺は考えるよりも先に隊服を手に掴むと胡蝶の屋敷を出た




門をくぐりかけた時、後ろから震えた声で誰かが話しかけた






「ね、ねぇ不死川さん、本当なの?癒未ちゃんは、本当に、嘘....つき、なの?本当の事を教えて、お願い、」





震えたその声は甘露寺。



俺は何も言う義理はねェ。




甘露寺が「あのっ、」っと声をあげるのを静止するように俺は口を開けた





「真実かどうかはお前が見極めろォ、教える義理はねェが、俺なんかに聞きにきたっつう事は思い当たる節があるんだろ」



甘露寺の呼吸が一瞬止まったのを感じた、図星か




俺は振り返らずにAの屋敷へと向かった

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おもち - 面白過ぎる…!! (2021年9月22日 20時) (レス) @page24 id: fc046bdd74 (このIDを非表示/違反報告)
狼犬 - 更新、頑張ってください!!応援しいます!面白かったです (2021年1月3日 12時) (レス) id: 9d56067a81 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ - 物語が面白くて更新が待ち遠しく感じます。応援してます! (2020年5月29日 4時) (レス) id: 448852077c (このIDを非表示/違反報告)
てふ。 - すごく面白いです!更新楽しみにしてます。頑張ってください (2020年5月15日 14時) (レス) id: 3b6a04b6eb (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 癒未が自分の行いを反省して改心してほしいと思います。夢主柱達に謝ってほしいです。悪女側にも事情があるのかなと思うなんて甘い考えかも知れませんが改心してくれたらいいなぁと思います。長文失礼しました。 (2020年5月5日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゅーめい x他1人 | 作成日時:2019年10月14日 9時

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