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駄菓子が8つ ページ8

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「こんにちはー」

翌日、お兄さんは宣言通りまた来た。
ばあちゃんが先に出て対応している。笑い声が聞こえる辺り、本当に仲が良いんだな。

僕は、店の奥、カウンターの奥にある民家(プライベート)スペースで寛いでいた。イチも傍で眠っている。なんか、なつかれたなぁ…

少しずつ二人の話し声がこっちに近づいてきている。
少し、あちらから見えないような位置に移動した。


「幸さん、Aくんはいますか? 」

僕の名前が出たことに、肩を揺らす。
なんで僕が…

「お店の奥にいるわよ〜一緒に遊ぶのかしら? 」

「そんな感じです。」

「仲良しねェ」

そんな会話がはっきりと聞こえた。
誰と誰が仲良しなのかもう一度言ってみてほしい。
まだあって1日やっと経ったくらいなのに。

悶々としていると、暖簾が動いた。

お兄さんが顔を覗かせた。

「…Aくん! 今日も来たよ〜! 」

と言って手を振ってきた。

「…本当にばあちゃんと仲良いんですね。」

「アレ? まだ私不審者扱いされていたのかい? 」

お兄さんの間抜け面から顔を背けた。



「…犬なんていたかい? 」

お兄さんは、部屋を見渡した時に見えた呑気に眠るイチの存在に、首をかしげた。


「…ばあちゃんが飼うって。」

「わぁそうなんだ。…いやあ、可愛いねぇ…」

靴を脱いで、そろりそろりとイチに近づいた。
犬が好きなのかな。

お兄さんがイチの体に少し触れた時、ビクリとイチが飛び起きた。

「はははっ…なんだい? 私は滝谷一郎さ。君の名前は? 」

お兄さんはイチの奇妙な行動に驚き笑いながら、自分の名前を名乗って、ああ聞いた。

「…イチだよ。」

小さく呟くように、イチの名前を言う。

「そうかそうか…! 私と似たような名前なんだね。」

嬉しそうに笑いながら、目線を下にするように屈んで下からイチに触れた。

「…もふもふ…」

イチが逃げないことを確認して、お兄さんは、撫でくりまわていた。



…お兄さんはもふもふが好きらしい。


僕は、お兄さんとイチの戯れを一歩引いて見ていた。

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設定タグ:BL , 男主 , 年の差   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(*^^*) (2019年11月2日 22時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 主人公の言葉に凄い笑いました笑笑 (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 壱さん» 一人でテンション上がりまくってました!あと15ってショタじゃない気してきました... (2019年7月29日 11時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アリアさん» 気づいてしまいましたか…!(嬉)主人公がひっそりいました。 (2019年7月28日 19時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 今気づいたけど設定2に[先輩を攻略するのは難しい]メンバーがいる!今ごろ気づいた! (2019年7月27日 10時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひぃ | 作成日時:2019年2月25日 21時

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