548話※変更あり ページ38
noside
嵌められた――――
そう気付くも時既に遅し
己の首に既に見えない刃が添えられていることに漸く気付いた
そして、一つ間違えば陽月が腰に佩いている日輪刀の抜き身の刀身を瞬時に躊躇いなく晒し
比喩的にではなく、物理的に己の首をはねるであろうことに焦燥の念を抱いていた
逃げられない――――
この人物はとても「ヒーロー候補生」には見えなかった
強いていうならば―――そう、怒りを身に潜める「鬼狩り」や粛々と対象を始末する「殺し屋」のような
そんな風にしか見えなかった
ガシッ！
葉隠「！！」
すると陽月は真っ黒な笑みを象ったまま、岩陰に隠れながら葉隠の右手を掴んだ
捻るほどではない、だが消して放すことのない強さで
『あのね、透ちゃん。私はね、この日常が好きだよ』
みなが切磋琢磨し、笑いあい、時に喧嘩もして
それでも笑顔溢れる、小さな幸せ溢れる「日常」が
困難を乗り越えながらも豊かな心を忘れず勉学に励む彼らの「学園生活」が
尊くて、愛おしくて、大事なのだと
陽月はゆっくり語るように話す
『だからね、出来れば壊したくないんだ。幸せを壊したいとは思わない』
葉隠「陽月、ちゃ――」
『でもね、私は「敵」には容赦しないんだ』
再び陽月の口が弧を描く
弓なりに曲がった陽月の口は、今まさに「敵」の首を刈り取ろうとしていた
『まだ「クラスメイト」を皆から奪いはしない。けどね、もしその仮面を取ろうとしたなら、私はそれより先に仮面を奪って斬る』
そう言いながら陽月は【目】の血鬼術の紙を左手に持ち、葉隠に見せた
それは「視覚を操る」ことのできる鬼の術紙である
『あまり軽率な真似はしないで貰いたい。――――これから先が楽しみだねぇ。ふふふ』
満足したのか、陽月は手を放しその場を離れた
しかし離れる前に、まるで最初からそうするつもりであったように当たり前に自然と振り向き口を開いた
『―――――――――――――』
「！」
その人物はそこに残され、一人身を震わせていた
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うにゃ猫(プロフ) - かわあいからうにゃ猫になりました！リクエストのに読み返した今気づいた…ごめんなさいありがとうございます！！ (2022年7月6日 3時) (
レス) @page30 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
零月 - わーお推し作品見てるときの私だー← (2022年2月25日 13時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
かわあい - なんか私ヤバくね？ (2022年2月25日 3時) (レス) id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
かわあい - ふふふ、はは、とても、とても面白い！！！！！！早く次の話が見たいです！よろしくお願いします！ (2022年2月25日 3時) (レス) @page48 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
萃香 - 後、この立場逆転物では夢主ちゃんはエンデヴァーファンと言う設定でお願いします。入れ忘れですゴメンナサイ (2022年2月5日 9時) (レス) id: 7e47203457 (このIDを非表示/違反報告)
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