微笑み…83 ページ35
「まだ髪長かった時のお前がっあんまりにもメイド服が似合ってて、あの時のことが頭からずっと離れてくれなかった……っ」
腕が影山の力でふるふると震えている。そんな影山を見ても、どんな反応をしていいのか分からなくて、私はただ見ていることしかできない。
「今だってそうだ！髪短くなったってお前は相変わらず綺麗で、メイド服だって似合っててっ……」
そこで、影山の言葉が切れる。
影山の顔が私と目が合った状態でみるみる赤くなっていくのを見て、ああどんな物凄いことを言っていたのかようやく気づいたのかと悟った。
一瞬緩まった腕の力を感じてなんだかよく分からないけれど有意義なこの時間は終わってしまうんだなと少し寂しく感じていた時
「わ！？」
思いっきり前に引っ張られ、体制を崩してしまった。けれど何なんだと文句を言おうとした時に感じた身体を包む暖かさと頬に感じるサラサラとした感覚に、次に顔を赤くするのはこっちの番だった。
「……本当は言うつもりなんて無かった。けど、ここまで言って言わねえのもどうかと思うから、言う」
「えっと……」
耳元で影山の声が響く。その低くて、どこか落ち着く声に、なんだか恥ずかしくなってしまって気が動転して宙をさまよっていた腕をゆっくりと影山の背中にまわした。
「俺は、まどろっこしいのは嫌いだ。だから、率直に言う」
すうっと息を吸いこんだ影山が、今以上に腕に力を込めるから、更に体が密着して、影山の心臓の音が耳朶を刺激する。影山の心臓はドッドッドッドッと激流のような音を立てていて、ドキドキしているのは影山の方だと分かっているのに、自分の心臓の音も変わらない音を立てているような気がした。
「好きだ。俺と……付き合ってください！」
息を呑んだ。脳内は唖然として今だに状況が掴めなくて、ゆっくりと顔を上げる。目が合った先にいたのは、顔を真っ赤にして、恥ずかしくて仕方ないという顔をしてるのに
あぁ本気、なんだね
本気の言葉には本気の言葉をぶつけるべきだ。少なくとも私はそう思っている。
言うのはやっぱりなんだかくすぐったくて恥ずかしいけれど、先に言った影山の方が大変だったに決まってる。だから、言わないと。
「気持ち、伝えてくれてありがとう」
「おう」
「あのね、私も影山のこと」
好きだよ
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クロエ・カナリア(プロフ) - 小遥さん» あ、ありがとうございます！実は最近かなりいそがしくて久し振りの更新です(笑)2月までは更新できない日も続きますが、そう言っていただけるとかなりはげみになります！！これからもよろしくお願いします！ (2016年1月4日 20時) (
レス) id: 739077dc5d (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - この作品面白いですね！私ハイキューの影山大好きなんで！！応援してます！！頑張って下さい！ (2016年1月4日 20時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
クロエ・カナリア - 赤い消火器さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2015年6月15日 22時) (レス) id: 9647c78a26 (このIDを非表示/違反報告)
赤い消火器 - この作品大好きです！！更新がんばってください！ (2015年6月15日 21時) (レス) id: d27eb85fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロエ・カナリア | 作成日時：2015年3月4日 10時
