微笑み…75 ページ27
西谷先輩が上げたボールがきれいに影山の頭上へと上る。そして、一瞬たりとも見ずに、バックトスでライト側にいた日向へとトスを出した。影山は見ていない。それなのにきれいに日向の良いポジションへとトスを出している。なんて、上手いんだろう。そして、なんて
「かっこいい」
ぽそりと口からこぼれるように出た言葉だった。だから、たいして大きかった訳では無いはずだが、近くにいた二人にはしっかり聞こえてしまっていたらしい。
「へぇー。早乙女さんは王様に夢中って感じー?」
「んなっ」
「そうだよ。Aは夢中なんだよ」
「あ、絞め殺して欲しい感じですかね?」
玲奈の首に腕を回し徐々に徐々に力を入れていく。いやぁぁぁあああ!なんて叫んでるが無視だ無視。この野郎。覚えていやがれ。
「てかあいつ王様って呼ばれてんの。あと早乙女じゃなくて普通に名前呼んでくれて構わないよ」
「……そう。じゃあ呼ばせてもらう」
一瞬だけフッと優しく笑った月島(この際君づけなどやめてしまえ)だったが、その後すぐにニヤリとした笑みを浮かべた月島を見てAはとっさにこの先何だか知らないがとんでもないことを言われそうだなということを予測した。そしてその予測は、見事に的中することになる。
「で?Aは王様のこと好きなわけ?」
「な、なななんでそうなるのさ!」
「A分かりやすい……」
やっぱり絞め殺すしかないな。ひっそりと心に誓う。私の記憶が正しければ確かこんな状況になったのはあなたの責任でもあると思うんですけどねえ?
「分かりやすいっていうのもあるけど」
あるんかい。なんて言うツッコミは心の中で留めさせて頂きました。はい。
「普通"王様”なんて単語聞いたって誰?ってなるでしょ?まあ玲奈が先に名前言っちゃったけど。その前に反応してたからなんとなく」
あ、頭良い人って怖ーい!嫌だもう泣きたい。あ、別に私が馬鹿って訳じゃないから!ここ重要。
「あ、そう言えば何時まで練習する感じ?」
半分はこの状況をなんとかしたくて、もう半分はただ純粋に疑問だった。だってまあ流石にいつまでも待っていられな……玲奈なら待ってられるか。
「もう終わった。後はあそこの面子が終われば終わり。呼んでこようか?」
「あ、お願い!」
玲奈がそう言い菅原先輩を呼ぶように頼んだ。名前は言っていなかったが玲奈が言うのだから誰なのか分かるだろう。
「玲奈!ごめん待たせた!」
「……」
+Rがくるとは思わなかったが。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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クロエ・カナリア(プロフ) - 小遥さん» あ、ありがとうございます!実は最近かなりいそがしくて久し振りの更新です(笑)2月までは更新できない日も続きますが、そう言っていただけるとかなりはげみになります!!これからもよろしくお願いします! (2016年1月4日 20時) (レス) id: 739077dc5d (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - この作品面白いですね!私ハイキューの影山大好きなんで!!応援してます!!頑張って下さい! (2016年1月4日 20時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
クロエ・カナリア - 赤い消火器さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2015年6月15日 22時) (レス) id: 9647c78a26 (このIDを非表示/違反報告)
赤い消火器 - この作品大好きです!!更新がんばってください! (2015年6月15日 21時) (レス) id: d27eb85fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロエ・カナリア | 作成日時:2015年3月4日 10時