蝶の片割れ【ハイキュー】【鬼滅の刃】

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しばらくして縁下さんも眠り、生徒の中で起きているのは私だけになった






黙って窓の外を眺めていると遠くの方で微かに黄色が光る






あの光は善逸くんの技だろう







任せてくれとまっすぐな表情で言った彼らをふと思い出す







初めて会ったのは那田蜘蛛山での任務を終えて怪我だらけだった彼らを隠の方が運んできたとき。







炭治郎くんは裁判にかけられていたし、鬼を連れているなんて・・・とひどく混乱したのを覚えている






それから機能回復訓練を経て、宇随さんと上弦の伍、陸を倒し







さらに無一郎くんと甘露寺さんと再び上弦の肆も倒した







初めて会った時よりも随分たくましくなった三人に







頼みましたよ、と小さく呟く







空が段々と明るくなってきた頃、ようやく私は眠りについた







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『カナエ姉さん、しのぶ姉さん、おかえりなさい！』






帰ってきたカナエ姉さんとしのぶ姉さんを玄関まで迎えに行くと、ふたりの間には傷だらけの小さな女の子






「ただいま。A、この子は今日から私たちの妹よ！」






にっこり笑ってそう言うカナエ姉さんに私はどういうこと？と聞く






出来事のいきさつをしのぶ姉さんから説明してもらった私はその子を風呂に入れ、傷の治療と髪の毛を切ってやる。







『・・・見て、この子、とっても可愛い顔をしているわ！』






「あらあら、本当ね！・・・あなた、お名前は？」






カナエ姉さんにそう聞かれてもなにも答えないその子はぼーっとどこかを見つめている






『売られかけていたなんて、この子、名前はあったのかしら・・・』






ふと生まれたその可能性を口にするとふたりは悲しそうに目を伏せる






でもそれも一瞬のことで、すぐに笑顔になったカナエ姉さんは







「なら、この子の名前はカナヲにしましょう！」






いい名前でしょう？と笑うカナエ姉さんに私たちが何かを言うはずもなく






こうして私たちの妹の名前は「カナヲ」になった







『よろしくね、カナヲ』







いつかあなたのとびきりの笑顔を姉さん達に見せてね、と願いを込めて優しく頭を撫でた

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